小学校受験のお勉強に、お子さまが前向きに取り組むための声かけの秘訣
毎日、前向きにお勉強に向かうための声かけについて
小学校受験に向けた準備は、
お教室でのお勉強だけでなく、ご自宅でのお勉強も重要になってきます。
毎日の「習慣化」と「継続」は、
小学校受験期のお勉強のみならず、
その後(就学後)の学習習慣づくり、学習環境づくりにも役立ちます。
そのように考えればこそ、
「毎日、ペーパー学習を取り組みたい」
と考えるお母さま・お父さまも多くいらっしゃることでしょう。
今回のブログでは、
「毎日のペーパー学習を習慣化させる上で役立つ声かけや心がけ」について書いていきます。
※ちなみに、
「ペーパー学習をやりたがらない時は、無理にペーパー学習にこだわらず、他にできるお勉強を追求してみましょう。」
という点については、
過去記事
『「ペーパー学習」ができない日でも、小学校受験を意図したお勉強だけの1日24時間を過ごすことは「可能」です。』
にて、まとめてますので、こちらも参考にしてみてください。
毎日のお勉強に楽しく取り組むための声かけについて
お子さまが、毎日のお勉強に気乗りしない中で、お勉強に取り組もう(取り組ませよう)としていると、
「わが子が、前向きに机に向かえるようになるような『キラーフレーズ』がないものか」
などと思えてくるものです。
ですが、この点については、
「そのような魔法の声かけは、(おそらく)無い」
というのが、現在の私の見解です。
(ただ、知らないだけなのかもしれませんが。)
もし仮に、そのようなフレーズがあったとして、
同じフレーズが、継続して通用するか、というのは疑問でもあります。
(あらかじめプログラミングを施されたロボットではないですから、そのように汎用的な「スイッチ」はないはずです。)
もし、理想的なお勉強を始めるときの「声かけ」をひとつに決めてください、と言われるのであれば、
「じゃあ、今日もお勉強やろっか♪」
といったところなのではないでしょうか。
(私なら、多分そうするでしょう。)
「え!?それだったら、うちも毎日おなじように言ってるけど!」
と感じた方も多いのではないでしょうか。
もちろん、これだけでは、何の役にも立たない話です。
大事な部分は、ここからです。
もう少しだけ、おつきあいください。
大切なのは、「勉強そのもの」の体験と、「アフターフォロー」
もしお子さまに、「勉強が嫌い」という様子がある場合、
いちばんの解決策は、「勉強を好き」になってもらう、ということになります。
これまた、当たり前のように聞こえる話ですね。
ですが、まずは、
「お子さまが嫌がっているのは、勉強のどんなところか」
を考えることが大切です。
(「嫌がっている」というほどでなくとも、「乗り気ではない」という程度の場合でも同様です。)
お子さまが勉強で嫌がるポイントとして考えられるのは
例えば、
・問題に正解できないのがつまらない
・うまく解けなかった時に怒られるのがいやだ
・次から次へと問題が追加されて終わりが見えないのが苦痛
・もっと好きな遊びができないのが嫌だ
・お腹が空いていて集中できない
・そもそも、眠い
などといったことが考えられるでしょう。
こうした「勉強が嫌になる要素」が判ったら、
可能な範囲で、そこを修正・調整するようにしていきます。
たとえば、「問題に正解できない」のが原因ならば、
「序盤・終盤には簡単な問題を入れてその日のペーパー学習を構成する」
のが良いでしょう。
(参考)ペーパー学習の「山の法則」について(『夏のペーパー学習は、「スピード」にも意識を向けて取り組んでいきましょう。』)
あるいは、「怒られるのが嫌だ」となっている場合は、
お勉強で「怒る」ことを控えるように心がけます。
(もし嫌がる様子がなかったとしても、お勉強で「怒る」こと自体、避けた方が良いでしょう。)
お子さまにとっては、「怒られる」だけでなく、
「違うよ」と間違いを指摘したり、
不正解の時に、お母さまやお父さまがガッカリしたり、というのも、
「嫌だなぁ」と思うポイントかもしれません。
こうした、「お勉強が嫌いになるポイント」が判れば、
そこを修正することで、「楽しいお勉強の時間」に近づけることができます。
ちなみに、ペーパー学習に限らず、お勉強をを進める上で一般的に通用する大人側のスタンスとして、
「お子さまの感情に共感する」
というのはオススメです。
お子さまが喜んでいるときは、一緒になって喜び、
お子さまが悔しがっているときは、「残念だったね!」「惜しかったね!」などと、その気持ちを認めてあげるようにします。
正解できなかったり、うまくできなかった時は悔しいのは当然ですが、
その気持ちを、お父さまやお母さまが認めて肯定してくれるだけで、
気持ちを前向きに切り替えやすかったりするものです。
まずは、「お勉強の時間を、親子で楽しむ」方法を探ることを、意識してみましょう。
お子さまが、お勉強を楽しむためには、
まず、お父さまや、お母さまがお勉強を楽しむことが大切です。
「何かをできるようにさせる」という、結果(何らかの成果物)を求めると、つらくなってしまうこともあるかもしれません。
まずは、「親子でお勉強をする」ということ自体を、味わい、楽しむことを目指しましょう。
「親子でお勉強ができる」というのは、多くのご家庭の場合、非常に限られた期間となるはずです。
「親子で受験勉強の問題に向き合える」のは、小学校受験のみだと考えてもいいかもしれません。
(多くのご家庭では、中学受験ともなると、親が完全に伴走することは難しくなり、「環境づくり」に専念することとなるはずです。また、中高生の学習ともなると、逆に親が伴走することは学習の妨げとなることすらあり得ます。)
そして、お勉強後の「ふりかえり」やフィードバックも重要です。
お勉強前の声かけよりも、
大切なのは、お勉強後の声かけです。
「終わりよければすべてよし」という言葉があるように、
お勉強については、「始め方」以上に「終わり方」が重要だったりするものです。
毎日のように、お勉強をすることは、
特に、お勉強をやり出す初期にとっては、
決して、簡単なことではないはずです。
そんな中でも、
少しずつでも、毎日お勉強ができていることは、
実は、とてもすごいことなのです。
毎日のお勉強が、まだ「当たり前」になっていないうちこそ、
1日1日の「小さな頑張り」を、しっかり、認めてあげることに意味があります。
「今日も、ペーパーのお勉強できたね。すごいね!」
「毎日がんばれて、えらいね!」
「これで、○日連続だね!」
「今月のペーパーの枚数が、全部で○枚になったよ!」
などなど、
お勉強の終わりには、しっかりと、「がんばったこと」を認めていきます。
言葉にして伝えることが、重要であることもあります。
お勉強をしたことに対する「ご褒美」は?
ご家庭によっては、
「お勉強をしたら〇〇あげる」といった「ご褒美」を用意しているご家庭もあるでしょう。
たとえば、そのご褒美は、お菓子であったり、見たい動画だったりするかもしれません。
ですが、この「ご褒美に物を与える」というのは、あまりオススメはできません。
なぜなら、
「ご褒美が与えられないなら、お勉強を頑張らない」となりかねないですし、
そもそも、お勉強の目的が「ご褒美のため」ということを意識しすぎてしまうと、
お勉強本来の楽しさを意識しづらくなるからです。
(さらには、お勉強の最中にも、「もらえるご褒美」のことに意識が向いてしまうことで、
お勉強の理解が進みづらい、というもあるでしょう。)
お勉強の内容を意識するためにも、
あくまでも意識を集中させるのは、「お勉強」そのものとなるようにしたいです。
「え、でも最後に褒めるのもご褒美では?」
そんなお声も、聞こえてきそうです。
これは、まさに、その通りで、
お子さまがお勉強をやることのモチベーションが、「お母さま、お父さまに褒めてもらうこと」である部分は、間違いなくあるはずです。
ですが、大きな違いは、
勉強をすることの主目的が、「褒めてもらうこと」とはならないということです。
もう少し補足をすると、
お子さまの中で、「褒めてもらいたい」という思いは、潜在的なもので、
直接自覚しているわけではないかもしれません。
ですが、そういった褒めてもらうことも含めてを「お勉強って楽しいな」と認識することはあるはずです。
(「藤田先生に褒めてもらうためにお教室に来よう」と思っているお子さまは、まずいないと思いますが、
「藤田先生は褒めてくれるから、お勉強が楽しいな」と思ってくれているお子さまは、おそらくいるはずです。
私が、そのように意図しているからです。
「藤田先生」が「お母さん」「お父さん」に変われば、そっくり、ご家庭でのお勉強にも応用できるはずです。)
褒めるのは「直後」のみならず、「しばらくしてから」も有効
さて、このお勉強の後の「声かけ」ですが、
もちろん、「お勉強終了時」だけにしか、してはいけないわけではありません。
「お勉強を頑張った」ことを、
時間を置いて、あらためて確認することも、
「また、お勉強を頑張ってみよう」という気持ちが湧くことにつながります。
例えば、その日のお勉強について、
お風呂に入っているときや、
寝る直前などに、
「今日のペーパーの問題、2分で全部の形を書けちゃったね、すごかったね。」
とか、
「ちょうむすびの新記録が出て80秒を切ったね。毎日がんばってきたことが、こうやってできるようになっていくんだね。」
などといったふうに、振り返ってみます。
昨日までのWBCは日本の優勝に終わり、国内も大いに湧きましたが、
劇的な勝利の後は、ハイライトを見返して、興奮の余韻に浸りたくもなるものです。
テレビのスポーツ番組であれば、
放送時間の終了まで、ハイライトを流し、
夜のニュース番組でも取り扱い、
さらには、あらためて特集番組が組まれたりもするでしょう。
お子さまたちにとっても、
大事な大事な大一番、
例えば、運動会のリレーで優勝した時や、学芸会を見事にやりきった後などは、
その感動を、繰り返し、くりかえし振り返っていることでしょう。
ですが、こうした感動の余韻に浸るというのは、
決して、非日常の時だけではなく、
日常の、些細なことについても、あって良いのではないでしょうか。
今日のお勉強を「当たり前」とせず、
ぜひ、その中での「ハイライト」を振り返るようにしてみましょう。
振り返るのは、プラスの感情になったことだけではありません。
「今日は、ペーパーの問題で間違えちゃって泣いちゃったけど、その後に頑張って2枚も問題に取り組んだよね。
お父さんは、問題に正解できたことよりも、そうやって、くじけずに頑張ったことが、すごいなと思ったし、えらいなと思ったよ。
〇〇くんも、どんどん成長していって、かっこいいお兄さんになってるんだね。」
こういった会話を、気持ちが落ち着いた時に、何回できるかが、
お子さまの「成長意欲」や、「心の強さ」を鍛えるのだと、
信じて疑いません。
以上が、「ご家庭での楽しいお勉強の時間」を作るための、声かけの秘訣です。
こういったことを意識しながら、
毎日のお勉強の時間を、大切に、大切に取り組んでいくことで、
少しずつ、お子さまがお勉強に前向きになり、
次第には、自分から
「お母さん、早くペーパーやろうよ。」
などと声をかけてくるようにもなることでしょう。
大切なのは、「お勉強に取り組むときの声かけ」よりも、
「お勉強の最中の関わり方」、そして「お勉強が終わった後の振り返り」です。
今日のお勉強から、ぜひ、意識をしてみてください。
お申し込み受付中の講座
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・製作講座………5月3日(水祝) 8:30〜9:30
・口頭試問講座…5月3日(水祝) 10:00〜11:00
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価格:各7,000円(税込)
講師:藤田
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新宿区四谷三栄町
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日程:5月28日(日)11:00〜12:30
6月25日(日)11:00〜12:30
7月23日(日)11:00〜12:30
対象:年長
価格:各回9,000円(税込)
講師:藤田
教室:小学校受験協会四谷教室
新宿区四谷三栄町
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筑波小対策講座のお申し込みページから、必要事項を入力の上、お申込みください。
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日程:5月13日(土)9:00~10:30
6月10日(土)9:00~10:30
7月8日(土)9:00~10:30
対象:新年長
価格:10,000円(税込)
講師:金生先生
教室:小学校受験協会四谷教室
新宿区四谷三栄町
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行動観察講座のお申し込みページから、必要事項をご入力の上、お申し込みください。
〇絵画制作講座
日程:5月13日(土)11:00~12:20
6月10日(土)11:00~12:20
7月8日(土)11:00~12:20
対象:新年長
価格:9,000円(税込)
講師:清水先生
教室:小学校受験協会四谷教室
新宿区四谷三栄町
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