わが子に対する「声のかけ方」(1)

本日から3回にわたり、
わが子に対する「声のかけ方」というテーマで記事を書いていきます。
ご家庭で、親子で一緒に過ごしている時などに、
「わが子が言うことを聞いてくれない」「思うように動いてくれない」
といったことがあって、困ってしまう経験をしているお母さま・お父さまも、いらっしゃるかもしれません。
(むしろ、そんなことは「日常茶飯事」なのではないでしょうか。)
お子さまも、親とは別人格の個人です。
なので、わが子が親の言うことを聞かないことがあるのは、ある意味当然の事でもあります。
とはいえ、何でもかんでも「わが子の自由にさせる」というわけにもいきません。
時として、わが子に何かしらの行動をうながす必要が出てくることがあります。
そこで親としては、わが子に自分の言うことを聞かせようと、いろいろな声かけをすることになるわけですが、
この時に気をつけたい声かけの方法があります。
それは、
「言うことを聞かないと、望ましくないことが起こる」
というような、「恐怖モチベーション」によってわが子を動かそうとすることです。
このタイプの声かけとして、日常的に使われそうな、わかりやすい一例として、
「歯磨きをしないと、虫歯になるよ。」
といったような声かけが挙げられます。
この声かけをした場合、
「言われた通りに行動する」ことも、
「言うことを聞かなかったことによって起こる未来」も、
お子さまにとっては、どちらも望ましくない選択です。
そのため、お子さまにとっては、
「どっちをとってもイヤだなあ」という感覚の中で、
仕方なしに言われた通りに行動するか、
「そうなっても知るものか」とばかりに、言うことを聞かないかのどちらかを選択することになります。
つまり、気持ちの上で「前向き」になることがないのです。
「言うことを聞かないと、望ましくないことが起こる」という声かけは、
望ましくない未来を「予言」するような形で、お子さまに恐怖を与え、行動をうながすという方法です。
すでに例として挙げた「歯磨きをしないと虫歯になる」という話であれば、
因果関係が明確でもあり、理にかなった「予言」ではあります。
ですが、時として、
その「言うことを」聞かなかったところで、そうなるかどうか定かでは無いような事まで、「予言」をしているようなシーンにも、たびたび遭遇します。
例えば、
「今日この勉強をしないと、小学校受験に合格しないよ」
という「予言」はどうでしょうか。
確かに、毎日のお勉強を継続しなければ、
繰り返しによって身に付く能力はレベルアップしていきません。
必要なペーパーに解答する力や、巧緻性の力などが身に付いていなければ、
小学校受験本番に出される課題をうまくやりきることが難しくなるのは、
「確かにその通り」かもしれません。
ですが、「不合格」という「望ましくない未来」を、
今日のお勉強の取り組み方に関連させて断じるのは、
リスクの方がはるかに大きくなります。
考えられる具体的なリスクについて、明日のブログで触れていきます。
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