ご自宅に常備しておきたい「折り紙」を使った学習法
皆様のご自宅には、「折り紙」はありますでしょうか。
「折り紙」は、
小学校受験のお勉強をする上で、様々な用途に使えますので、
ご自宅に常備をしておきたい学習ツールのひとつです。
折り紙を使った学習には、どのようなものがあるでしょうか。
以下に、折り紙を使った学習方法を挙げていきます。
①純粋に「折る」お勉強に使う
折り紙を使って、「折り鶴」を作ったり、
「手裏剣」や「ハート」を作ったり、
折り紙は、その作品のバリエーションも多岐に渡ります。
折り紙の「折り方」の図を見てから折る場合は、
「重ね図形」「回転図形」などの図形学習の理解が深まりますし、
お父さま・お母さまが折るやり方を見てまねる場合は、
制作課題のスタイルを模したお勉強になります。
折り紙を折る際は、
「折り目(アイロン)」をしっかりつけることが大切です。
また、「端と端(辺と辺)」「角と角」をぴったり合わせて折ることも、意識しながら行います。
辺や角をぴったり合わせて、
紙を片手で押さえながら、もう片方の手で「アイロン」をかける動きは、
右手と左手の「協応動作」であり、
制作課題で問われる「手先の巧緻性」を高める練習にもなっています。
②「ちぎる」「裂く」練習に使う
折り紙を、半分に追ってから、
折り目の部分を「裂く」ことも、制作課題の練習になります。
そして、1枚の折り紙を裂いて、2枚の「長四角」の折り紙を作ったら、
それぞれの長四角の真ん中あたりに、縦に線をかいて、
その線に沿って「ちぎる」練習をすることもできます。
あるいは、折り紙を4つ切りにして、小さい「ましかく」の紙を作ったら、
その中に、「まる」や「さんかく」など自由に形を描いて、
その線に沿って「ちぎる」こともできます。
③折り紙の「切り開き」による線対称の理解の学習に使用する。
折り紙を「2つ折り」あるいは「4つ折り」にして、
その1部を切って開くことで、線対称な図形の理解を進めることができます。
ペーパー学習だけでなく、
実際に折り紙を折って、線を書いて、切り開くことで、
より、理解が深まります。
慣れてきたら、より複雑な形の切り開きをしてみて、
自分だけの作品を作ってみましょう。
④ペーパー学習の理解をするために使用する。
「図形分割」「重ね図形」「回転図形」など図形問題のペーパー課題で、
明確に理解できなかった問題については、
折り紙に、問題と同じように形を描いて(模写)、
その形を、切ったり、折ったり、動かしたりすることで、
より、体験的に理解を深めることができます。
図形課題については、
ペーパーを見ているだけでは理解しづらいものも、
折り紙に、問題と同じ形を描いてみて、
実際に、切ったり折ったり回したりすることで、
具体的にその変化を視覚的に学習することができます。
⑤三角パズルの学習のパズルとして代用する
世田谷小で出題されている「三角パズル」の練習にも通じる学習です。
2色の折り紙を、8つ切りにして、直角二等辺三角形の形を作ります。
そのうち、各色2〜4枚ずつを使って、いろいろな形を作ります。
折り紙1枚のみを使っても、
8枚の直角二等辺三角形のピースを使って、
・2枚ずつ使った「ましかく」を4つ
・2枚ずつ使った「さんかく」を4つ
・4枚ずつ使った「ましかく」を2つ
・4枚ずつ使った「さんかく」を2つ
・8枚すべてを使った「ましかく」を1つ
・8枚すべてを使った「さんかく」を1つ
の形にすることで、
図形構成・図形分割の理解にもつながる、基本図形の理解をすることができます。
(2枚の折り紙を使ったら、最大16ピースを使っての「ましかく」や「さんかく」も作れます。)
「遊び」感覚の中でも、折り紙を使いながら学びを深めていきましょう。
折り紙を使った学習は、
これまでの定期教室でも、たくさん取り組んできましたが、
折り紙は、ご家庭でも手軽に取り組める、すぐれた「教材」です。
「お勉強」の時間だけでなく、
遊び感覚の中でも、折り紙を使って作業をする中で、
どんどんと、学ぶ力も身についていきます。
ぜひ、ご自宅でも、
お子さまの手が届くところに「折り紙」を置いておいて、
ちょっとした時間の合間でも、折り紙を使って遊んでみてください。