昨日に引き続き、「お子さまが勉強したがらない時に考えたいこと」についてです。
お子さま勉強したがらない時の対処法について、引き続き考えていきます。
お子さまが「勉強したくない」と言っているとしても、
そこに至るまでの経過によって、考えるべき対処法が異なる場合があります。
今回は、大きく2つのパターンに分けて考えます。
ひとつは、
「もともと、お勉強そのものをやりたがらない」パターン。
もうひとつは、
「以前はそうではなかったのに、お勉強をやりたがらなくなった」パターンです。
この中にも、
「お勉強全般をやりたがらないのか」「特定の科目や単元のみやりたがらないのか」
などでより細かく分けていけるのですが、
今回は、まずは大きな2分類について、考えていきます。
①「もともと、お勉強をやりたがらない」場合についての対処法
この場合の原因を一言でまとめるとすると、
「お勉強」の提示の仕方が間違っていた、ということになります。
ちなみに、ここで言う「お勉強の提示の仕方」というのは、
万人に通用する「ひな型」があるのではなく、
一人ひとりの適切な内容、レベル、分量などについては見極めが必要です。
それを踏まえつつ、
可能な限り一般化してお伝えするとしたら、
「お子さまの学ぶ力に対して、お勉強で求めるものが高すぎた(ないしは、低すぎた)」ことが、
お子さまがお勉強を好きになれていない原因です。
基本的には、「お勉強のレベルが低すぎる」ということは稀で、
大抵は、「お勉強を通して無理な要求をされた」ということが原因です。
お勉強にまつわる「無理な要求」の一例を挙げると、
・理解できない内容の問題に取り組むことが続いた
・体力的に疲れても、なお長時間のお勉強に取り組んだ
・少しの間違いに対して厳しく叱責された
・できないことに対して、お父さま・お母さまが落胆することとなった
など、
「お勉強がうまくできない」ことによって、嫌な感情を経験することが、
「勉強嫌い」を生む大きな原因となっているように思います。
また、
・ノルマのように強制的にお勉強に取り組まされる
など、
そもそもの「お勉強観」が「苦行」的なものとして提示されている場合も、
「お勉強を進んでやりたい」となることは難しいでしょう。
(ならば、と一歩先回りをして、
「苦行こそ快楽」という価値観を浸透させた上で、「苦行的お勉強」に取り組めば、
もしかしたら、お子さまはそんな地獄のようなお勉強にも「果敢に」取り組むのかもしれません。
ですが、それはここでお伝えしたいことと根本的に価値観を異にするものですので、これ以上は掘り下げません。)
楽しく前向きに取り組める、適切なレベル感での「お勉強」を提示することで、
無理なく、スムーズに毎日のお勉強に取り組むことができるようになります。
「……いやいや、その『適切なレベル感』というのが大事なところじゃないか。」
というお声も聞こえてきそうですが、
ごもっともです。
次回のブログでは、
「お子さまにとって「適切なレベル感」でお勉強の指導をするには」
ということについて書いていきます。
②「以前はそうでなかったのに、お勉強をやりたがらなくなった」場合の対処法
これまで、継続的にお勉強に取り組んできたはずなのに、
ある時、急に「お勉強やりたくない」となった場合が、あり得ます。
そう言った場合に、振り返ってみてほしいのが、
「お勉強量が増えすぎていなかったか」
「難しい問題ばかりに取り組んでいなかったか」
「お勉強の際に『厳しさ』が増えすぎていなかったか」
といったことについてです。
結局、「お勉強を通して、お子さまに無理をさせすぎていた」という原因については、
①の場合と共通であることが多いです。
まず、「お勉強をやりたがらなくなった」原因について、思い当たるところがないか振り返ることが重要です。
そうすれば、日々のお勉強について「微調整」ができるからです。
その上で、「やりたくない」というお勉強については、
思いきって数日、お休みさせてしまってもいいでしょう。
(理想は、そんな中でも「少しだけはお勉強に取り組む」ということなのですが、ここも、バランス感が大事です。難しいようであれば、「数日お休み」も選択肢として悪くはありません。)
そして、しばらくしてから、
もう一度、仕切り直しをして、お勉強を再開します。
あらためてお勉強に取り組み出した際に、
「程よいレベル」でのお勉強に取り組めたら、
その後も、比較的すんなりとお勉強を継続していくことができるはずです。
「お勉強を全くしなくなるなんて、不安。」と思ったり、
「『少しだけお勉強にとりくむ』って、どういうこと?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
この、「お勉強をお休みするとき」や、「お勉強の量を減らすとき」について、
意識したいポイントについては、次の次のブログでまとめていきます。
ご家庭でのお勉強のコツについて、順番に書いていきます。
毎日のご家庭でのお勉強を進める上で、少しでも参考にしていただけると、大変嬉しいです。
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