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口頭試問の課題に対する克服法(2)

「口頭試問の課題に対する克服法」
というテーマで3回にわたりブログを書いていきます。

 

1日目 口頭試問の課題に対する克服法(1)はこちらから。

2日目 口頭試問における課題点②「沈黙をしてしまう」

ひとつ目の課題点「声が小さい」と同じく、「自分の回答に自信が持てない」ことから、お子さまが答えに窮し、沈黙をしてしまうということがあります。

やはり、
・お子さまの回答の内容をこまごまと訂正しない。
・お子さまが話をする言葉を丸ごと受け止める。
といった対応は、お子さまが沈黙しがちな場合においても重要になってきます。


また、お子さまが沈黙をする、その他の原因として考えられるのが、
「そもそもの質問の意味が理解できない」ことや、
「自分の考えを適切に言葉にすることができない」
といった、お子さまの「言語能力」によるものです。

質問を理解して、自分の考えを適切な言葉にしていくためには、
日常的にたくさん会話をすることが大切です。

普段から、様々な質問をわが子に投げかけ、その質問に答えてもらうことが習慣になっていれば、
「意味がわからなくて」「言いたいことが言葉にできなくて」沈黙することは、徐々に少なくなっていくはずです。

「口頭試問練習」といったかしこまった形式ではなくとも、
実際に過去に出題されている質問を、日常的な会話の中で繰り返していくことで、
お子さまが自ら思考し、自らの言葉で答えを伝えていく経験を積み重ねていくことが可能になります。

お子さまの答えが適切な表現ではなかった場合は、
その言い方を否定するのではなく、
言いたい事の意図が汲み取れるなら、「なるほどね。つまり〇〇ということだよね?」というふうに言い換えながら確認をすることで、
お子さまが正しい言葉の使い方を理解することができるようになります。

お子さまの表現が適切でない場合は、このように言い換え確認をすることで適切な表現を伝えていくことが大切です。
そうすることが、正しい表現をひとつずつ身につけることでにもつながっていくからです。
このことは、お子さまが小学校に入学をした後に、国語の学習を進めていく上でも大事な力になってきます。
お子さまの「国語力」は、日常的に繰り返される、親子の会話の量と質によって伸ばされていくのです。


もうひとつ、質問に沈黙してしまう理由として、
「怒られてしまうことを恐れるため」という理由が考えられます。

普段お子さまに、
「どうしてそんなことをするの?」
「なんでこれができないの?」
などといったように、お子さまの間違いや非を指摘するような質問(詰問)をすることが多いと、
お子さまは「何か説明をするときは、怒られている時だ」という感覚を潜在的に持ちやすくなります。

お子さまを叱るときに、お子様に言葉での説明を求めすぎると、
お子さまにとって、説明をすることと「嫌な記憶」がセットになってしまっているかもしれません。


そうならないようにするために必要な心がけは、

「褒めることとセットで説明をしてもらう機会を作る」ことです。

お子さまが、怒られる時に言葉で説明する機会を求められることが、「口頭での説明と嫌な気持ちがセットになる」のであれば、
そのことを逆手にとって、反対に説明をすることと「良い記憶」をセットにしていくこともできるはずです。

例えば、
お子さまが上手に何かができた時、
「どうしてそんなに上手にできるようになったの?」
といった質問をしたり、

最後までやりきった姿を見せたときに、
「どんなふうに考えたら、こんなに最後まで頑張れたの?」
といったような質問をしたりします。

お子さまは得意になって、その説明をしようとするはずです。
こうした「褒めながら理由を聞く」という機会を増やすことを通じて、
説明することと良い記憶をセットにしていくのです。

(この「褒めながら理由を説明してもらう」という方法は、お教室の中でも時々使ったりします。
そうした時に、少々「面食らった」ような反応をするお子さまもいます。
おそらく、そうしたお子さまにとっては、「どうして?」と聞かれるのが主に責められる時、叱られる時なのでしょう。全く反対の局面で、理由を問われることで、「あれ?これって褒められているの?怒られているの?」と困惑をしている様子が感じられます。)


もちろん、反対にマイナスの排除として「(できるだけ)詰問をしないようにする」ということも大切です。

感情的にお子さまのことを叱る時など、
お子さまが「どう答えたところで怒られる」という状況を作らないようにする必要があります。
お子さまからしたら、答えたところで叱られてしまうばかりか、火に油を注ぐ結果になることの方が多くなるわけなので、問いかけられた時に口をつぐんでしまうという選択を取りやすくなります。

お子さまに、何かを説明を求めるときは、
お子さまの心理的安全性を確保した状態であることを心がける必要があります。
そうすることで、お子さまは自分の考えを大人に伝えやすくなります。

もちろん、
お子さまが何か間違ったことをした際は、叱ることも必要です。

しかしながら、叱る際だとしても、お子さまに何かをの説明を求める場合は、
その言葉を全て受け止めるという心構えが必要になってきます。

 

最終日となる明日のブログでは、さらに3つの課題点とその克服法について書いていきます。


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