国立小学校の受験課題は、全てが「指示行動」である。
今年も、早いもので2週間が終わろうとしています。
年始に立てた「1年の計」の、進捗はいかがでしょうか。
上手くいっている方は、ぜひ、この調子で。
進捗が思わしくない方は、
計画の達成のためにどのような修正が必要なのかを、あらためて、考えてみてください。
必ずしも、年初の計画がベストとは限りません。
必要ならば、1年間を充実させるために、計画をブラッシュアップさせながら、日々を積み重ねていってください。
さて、本日は、国立小受験に関するクイズを出したいと思います。
問題)国立小学校の受験において、「これは、出題されない」と言える課題は、どのような課題でしょうか。
答えは、
・文字を「読む」課題
・文字を「書く」課題
・数字を「書く」課題
です。
国立小受験での指示は、「すべて、口頭で出される」
そう考えて、差し支えありません。
ですから、わからなくなった時に、文章を読み返して考えることが一切できません。
もちろん、「先生、もう一回教えてください。」と言うこともできません。
ですから、
口頭で出された指示を、一回で聞いて、理解をする必要があります。
口頭の指示は、一度にたくさん出されることも。
まずは、壁に背を向けて、体操すわりで待っていてください。
前の人がコースの真ん中まできたら、スタートの線に立ってください。 スタートの線は、踏んではいけません。 スタートの線は、越えてはいけません。
「用意」の声で、スタートの線より手前の床に両手をついて、脚を後ろにしてください。 笛の合図がスタートです。コースの線に沿って「くま走り」をしてください。 コースの線の内側に入ってはいけません。 ゴールの線を越えるところまで、走りきってください。
ゴールの線を越えたら、歩いて、座っていたもとの場所に戻って、体操座りをしてください。
他の人が取り組んでいるときは、声を出して応援をしてください。 |
これは、筑波大学附属小学校の2次考査で、よく出題される「くま走り(くま歩き)」の指示です。
指示の中に、覚えておく必要があることが複数あることがお分かりいただけるでしょうか。
国立小受験の口頭での指示は、1回だけです。
大人の英語のリスニングテストでも2回、聞くことができるのに、
小学校受験の口頭での指示は、1回です。
いかに、人のお話を集中して聞くことが求められるかが分かるでしょう。
「聞き取りが難しいなら、これまでの出題傾向に合わせた対策講座で慣れさせておけば大丈夫!」
……では、ありません。
基本の型は同じでも、
毎年、試験の運用がマイナーチェンジされていることはありえます。
そもそも、試験官となる先生が違っていたりするわけですから、「同じパターン」となるとは限りません。
年度ごとでなく、同じ年の教室ごとでも、微妙に違う指示が出される可能性だって、充分にあるわけです。
当然ながら、その日の指示を聞きもらして、覚え込んだパターンで対応したことが、大きな間違いとなることがありえます。
例えば、「番号を呼ばれたら、「はい」とお返事をして」となっていたものが、
「呼ばれた時も、お返事はしないでください」と変わったりすることがあります。
口頭での指示を、よく聞いて、集中して覚えることが、必要なのです。
ご家庭でもできる「指示行動」の練習
口頭での指示に強くなるためには、
幼稚園・保育園やお教室で、指示を聞いて動く練習をすることも大切ですが、
指示行動の練習は、ご家庭でもすることができます。
ポイントは、日常の生活動作に「指示行動」の要素を入れてみることです。
例えば、配膳のお手伝いを指示行動風にしてみると、どうなるでしょうか。
ご飯ができたから、食事の準備をする手伝いをお願いします!
最初に、レタスをちぎってお皿にのせてください。 ミニトマトがあるので、1つのお皿に2つずつ、入れてください。 お父さん(お母さん)がハンバーグを入れて、テーブルに持っていきます。
次に、ご飯茶碗に、しゃもじでご飯をついで、テーブルに持っていってください。お茶碗は、左側手前になるようにおいてください。 お味噌汁の入ったお椀は、お父さん(お母さん)が準備をします。 お茶碗を置いたら、上から2番目の棚から、お箸と箸置きを持ってきて、テーブルにおいてください。
最後に、ハンバーグのソースの入ったお皿を、スプーンと一緒に、テーブルに持っていってください。 |
かなり、たくさんの指示が入っているので、急にこのレベルは難しいかもしれませんが、
「どこまでできるかな?」というゲーム感覚で取り組んでみるとよいでしょう。
「ゲーム感覚」=「楽しく、前向きに」というのがポイントです
楽しく取り組むからこそ、継続して取り組むことができます。
継続するからこそ、どんどん、できることのレベルが上がっていきます。
幼児期の学習において、まず優先させたいことは、「楽しく取り組めるか」であることを、念頭に置きつつ、
できたことは、大げさなくらいに喜んだり、
真剣に取り組む姿勢を褒めたりしてみてください。
指示を聞く上で、最も大切なことのひとつ
それは、「お話を聞く人の、目を見てお話を聞く」ことです。
指示を正しく理解できなかったとしても、
まずは、「目を見てお話を聞く」ことができただけでも、大きな成果です。
また、そのためにも、
ぜひ、ご家庭での会話をするときは、
「目と目で、お話をする」ような習慣を、意識して、つけてみてください。
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