オールインワン講座、制作課題のまとめ

前回に引き続き、昨日のオールインワン講座についてのまとめをお送りします。
制作講座の内容について
今回の制作は、
・クーピーを使った「色ぬり」
・さまざまな形を「ちぎる」
・とじひもを2本まとめての「たまむすび」
をおこないました。
受験制作のキモは「指示制作」
まず、国立小受験における制作課題でポイントになるのは、
制作の手順の指示が、「一度にまとめて出される」ということです。
ですから、本番の制作課題においては、
複数の工程について、その順番やポイントを記憶にとどめることが必要です。
今回も、複数の制作工程について、まとめて出される指示を聞いて、取り組むという展開で取り組みましたが、
「ひとつめの形に色を塗った後、ちぎるんだっけ?次の形に色を塗るんだっけ?」
「色を塗るときは、どこを上にして、どちら側を「濃く」塗ればいいんだっけ?」
といった手順の順番や「やりかた」については、
意識して聞き取るのが、まだまだ難しいという場面も、ありました。
ただ、現時点では、指示をすべて聞いて覚えられていなくても、大丈夫です。
これから、「複数の指示をまとめて聞いて取り組む」という機会を何度も経験していけば、
その力は、着実についていきます。
(お話の内容理解を、着実に聞き取って記憶できる力があるのですから、その力を制作課題においても活用することはできるようになります。)
お家で、何かを工作で作る際などにも、
工程を2つ3つほど、まとめて伝えてから取り組んでもらうといった機会を意識的に作っても良いでしょう。
工程の記憶と、個々の工程の「スキル」は、別の領域です。
工程を記憶する力をつけるのとは別に、
いざ「色を塗りましょう」「ちぎりましょう」「ひもを結びましょう」となったときに、
それらの作業を上手にスムーズに行えるようにするためには、
繰り返しの練習が必要です。
「ぬる」際のポイント
・軽く「ふちどり」をしながら塗れているでしょうか。
ちぎった後の「ゴミ」を同封しています。そこを見れば、「線からはみ出さずに塗れているか」を確認することができます。
国立小受験の「塗る」作業は、あまり時間をかけることができませんが、それでも、線からはみ出さないように色を塗ることは、大切です。
線の向きに平行に、クーピーを動かすことで、「ふちどり」と同じように塗ることができます。
・内側を「白いところがなくなるように」塗れているでしょうか。
これは、みなさん比較的よくできていたように感じます。
急ぎすぎると、白いところが残ったまま「塗れた!」となってしまいます。
ご自宅で、塗り絵や「塗る」練習をする際は、
お子さまが、白いところを残したまま「できた!」と言った時は、「いいねー!」とまず認めつつも、
「ここに少し白いところがあるから、ここも塗ってみると、もっと良くなるよ。」と伝えれば、さらに、完成度を高めることができます。
ただし、あくまでも短時間で「ぬる」ことが求められますので、
今回の教材くらいの分量であれば、1分程度の時間で、全体の色をぬれるようにするのが良いでしょう。
・「こく」と「うすく」を塗り分けられているでしょうか。
クーピーにかける筆圧の違いで、色の濃さをコントロールできるように練習してみましょう。
多くのお子さまにとって「うすく」の力加減が難しいはずです。
まずは、「濃く」がしっかり塗れるようになることを第一目標として、
その上で、力を抜いた「うすく」塗ることもできるように、練習してみましょう。
これも、お子さまと「ぬり絵あそび」をする中で、
「ここは、うすく塗ってみよう」など、お父さまやお母さまが一緒にぬり絵に取り組んでみることによって、
「うすく塗る」という意識も持ってもらうことができるようになります。
「ちぎる」際のポイント
・線の上をちぎれているでしょうか。
ちぎる際の理想は、
「線の上をちぎっていく」ことです。
ただし、今の段階では、
まだ、「線の上をちぎる」ことがうまくできていないことも、あるかもしれません。
ですが、線の上を上手にちぎれていない時も、
「うまくできてないよ」といったフィードバックは、あまりしない方が良いでしょう。
なぜなら、はじめは「うまくできない」のは当然であり、
いかに、「ちぎる」ことに自信を持って、繰り返し取り組むかが大切だからです。
繰り返し取り組むことで、より精度が高まっていき、上手に、スピーディーにちぎることができるようになります。
・ちぎるスピードは、どのくらいでしょうか。
余った形を使って、ご自宅でも練習してみてください。
今回の教材くらいのサイズであれば、
こちらも1分程度でちぎることができれば、スピードとしては十分でしょう。
今は、時間がかかってしまっても、
「丁寧さ」を意識しながらちぎれているのであれば、問題ありません。
やはり大切なのは、「繰り返し取り組む」ことです。
「ちぎる」の練習方法
「ちぎり」の練習は、まずは、まっすぐの線をちぎる練習からスタートして、
徐々に、曲線もちぎっていけるようにします。
4つ切りの折り紙のサイズの紙に、
太めのマーカーペンなどで、形を書いて、
それをちぎりとる、といった練習を繰り返すことができれば、
どんどん力がついていくはずです。
「継続は力なり」です。
「結ぶ」際のポイント
・それぞれの結び方と、名前が一致しているでしょうか。
ひもをむすぶ「結び方」には、
「かたむすび」
「ちょうむすび」
「たまむすび」
「なわとび結び」
などがあります。
それぞれの結び方について、結んでいる手の動き、あるいは完成した結び目を見て「どの結び方か」を判断・理解すること、
どの結び方でも、スムーズに取り組めるようにすることを目指しましょう。
「ひもむすび」の練習方法
一人で取り組むことが難しい場合は、
初めは、少し手を取ってサポートをしながらでも、
「完成」までの手順を、ひととおり体験できるようにするのがオススメです。
そして、「できた!」という状況を体験していくようにします。
そこから、少しずつ手を離していって、自力でできるようにしていきます。
今回の講座で使用した「とじひも」以外にも、
毛糸や太めのひもなど、手近にあるいろいろなひもを使って、「むすぶ」練習をしてみてください。
まずは、「それぞれの工程」をマスターすることを目指しましょう。
スムーズに塗ったり、ちぎったり、むすんだりすることができるようになれば、
それだけ、制作工程の「指示」を聞く際も余裕ができますし、
スムーズに作業を進められれば、工程を覚えることも、より簡単になっていきます。
日常の学習の中に、
あるいは「遊び」の中に、
ぜひ、制作的な作業も、組み込んでみてください。
次回のブログで、オールインワン講座の「運動課題」についてのまとめをお伝えします。
年長・年中さん向けの定期教室の詳細はこちらから。
体験レッスン受付中
対象:年長・年中
料金:3,000円
特典:図形センスを磨く「紙パズル」をプレゼントします!
体験レッスンの申込は
こちらです。←←