お父さんは、お家で何をしていますか?
秋も、少しずつ深まってくる季節ですが、都内は相変わらず暑さが残る日が続いています。
この時期は、運動会や、発表会など、行事がひかえているところも、たくさんあるかと思います。
「受験が迫ってくるこの時期に」と、思うかもしれません。
ですが、心配はご無用です。
ご自宅やお教室での学習にも増して、
お子さまたちは、園の行事に向けた取り組みでも、多くのことを学び、体験していっているはずです。
むしろ、国立小学校では、保護者の方がサポートする行事が、たくさん存在します。
「わが子のそばで、イベントを一緒に楽しめることは、とても貴重だ」と感じるようなお母さま・お父さまにとっては、
国立小学校での行事や学びの数々は、この上なく魅力的に映ることでしょう。
今年の行事は、1度だけ。
ぜひ、受験の前の行事に向けた日々も、存分に味わいながら、過ごしていってください。
さて、本日は、
先日の年長さんの授業の際にあった会話について、ご紹介します。
その授業では、「動き言葉」を使った、発表の課題に取り組みました。
様々な動きをしている「お父さん」の絵をみて、
「お父さんは、何をしていますか?」の質問に、答えてもらいました。
お約束は、
「お父さんは、〜〜〜ます。」
の言い方で答えること。
(普段の話し言葉の中では、「歯磨きしてる!」かもしれませんが、今回は、それでは「お約束を思い出してくださいね」となります。)
こうすることで、「お父さんは」という「主語」の存在や、
「です」「ます」を使った丁寧な表現を、意識して使えるようになります。
先ほどの例で言えば、
「お父さんは、歯磨きをしています。」
であれば正解です。
他にも、
「お父さんは、歯を磨いています。」
という言い回しもあって、どちらも正解です。
こうして、
「説明のしかたは、ひとつだけではないんだな」
といったことも、勉強になります。
ひと通りの、「お父さんクイズ」が終わったので、
お子さまたちに、ついでに質問をしてみました。
「お休みの日に、お父さんは何をしていますか?」
これは、過去、実際に国立小の個別課題で聞かれた質問です。
(その時は、いろいろなお父さんの様子の絵を見せて、その中から選んでもらう課題でした。)
普段のお父さま、お母さまの様子については、
試験当日だけで、なかなか取りつくろえるものではありません。
そういった意図もあり、このような質問がなされたものかと考えられます。
お休みの日のお父さまの様子を聞く。
こうした質問で、ご家庭の様子が、具体的に見えてくるものです。
世のお父さまがたにとっては、なんとも酷な質問ですが。
ちなみに、
授業の際に出てきた答えをいくつかご紹介すると、
「自分のお部屋に隠れて、ゲームをしている!」
「ソファに寝転がって、くつろいでいます。」
「お部屋でお仕事をしています。」
「タバコを吸っています。」
「おもちゃを買ってくれます。」
などといった答えが、返ってきました。
内容の良し悪しを判断することは置いておいて、
これらは、けっして、お父さまの全てではない、はずです。
ただ、子どもたちが、「休日のお父さま」を思い出すときに、
パッと浮かぶイメージがどのようなものか、を考えると、
お子さまと一緒に過ごせる時こそ、心に残る時間を、一緒に過ごしていくことも、大切なのかもな、と感じました。
それは、なにも「受験のため」というのではなく、
お子さまが将来、自らの幼少期を振り返ったときに、
両親との関わりを、どのように思い出すか、にも、関わってくるのではないかと思います。
ちなみに、私個人の記憶の中では、幼少期の父の姿は、
・車を運転している
・一緒にお絵かきをしている
・公園でビデオを撮っている
というのがトップ3でした。
皆様が子どもだった時の、お父さま・お母さまとの記憶は、
どのようなものでしょうか。
ご自身のどのような記憶を、わが子との間にも引き継ぎたいでしょうか。
少しの間、考えていただけたらと思います。
そして、授業の様子について、
最後にひとつだけつけ加えたいのが、
休日のお父さんの姿を「暴露」してくれるお子さまたちの表情は、
みな、とても生き生きと輝いていた、ということです。
あるお子さまは、
「お父さんは、お休みの日はソファで居眠りをしています。…誰も座れなくて、困ってるの。」
と言いながらも、
そんなことをお話することを、どこか楽しんでいるようにも感じました。
ひょっとしたら、その子は、
お休みの日に、お父さんがソファを「占拠」していることには、本当に困っているのかもしれませんが、
それでも、「そこにお父さんがいる」ということは、どこかで嬉しく思っていたり、するのかもしれません。
子どもたちにとって、
お父さん、お母さんのことが大好きなのは、変わらないのかな、などとも感じた授業でした。
お休みの日は、
ゆっくり休むことも、とても大切ですが、
たまには、お子さまと、
お勉強をするだけではなく、思いっきり、遊んでみてください。
それはそれで、ひとつの「休息」にも、つながるかもしれません。