「はやい」と「きれい」、どっちが大事?
学習を進めていく上での、「2つの基準」
ペーパー学習を進めていく上で、気をつけていきたい基準が、ふたつあります。
問題を解いていく「はやさ」と、
答えを書いていく「きれいさ」です。
これらの2つは、
「あっちが立てばこっちが立たない」、いわゆるトレードオフの関係にあります。
きれいさを追求したら、どうしても時間がかかって制限時間に間に合わない。
かといって、スピード重視だと、回答が雑で、間違いも多くなってしまう……。
小学校受験に限らず、学習をしていくと、必ずといってよいほど、このジレンマに直面します。
「はやさ」と「きれいさ(正確さ)」、どちらを重視していけば良いのでしょうか。
もちろん程度の問題もありますが、まず意識すべきなのは「きれいさ」です。
なぜなら、「遅いけど、きれい」のスピードを、後からあげていくことは可能ですが、
「早いけど、雑」というのは、なかなか、修正が難しいからです。
小中高と進んでも、試験での「ケアレスミス」に、大いに足を引っ張られるケースは、珍しくありません。
幼少期からの心がけが、今後も大きく活きてきます。
また、スピードを意識しすぎるあまりに、
「早く答えなきゃ!」と、回答が「当てっこゲーム」みたいになってしまっては、
理解や定着を積み上げていく、学習の本来の効果が、ほとんど失われてしまいます。
そして、
「きれいに作業をする」というのは、ペーパー試験だけでなく、
制作や行動観察など、他の課題にとっても、重要なチェックポイントです。
ですから、まずは、
「きれいにできる」ということに重きを置いていくと良いでしょう。
感覚的なことなので厳密に数値化することはできませんが、
「スピード」:「きれいさ」=3:7ないしは2:8、
くらいのイメージでしょうか。
もちろん、「時間なんて気にしなくていい」というわけでもないですから、
試験が近づいてくるにしたがって、徐々に、試験に照準を合わせた「制限時間」を意識しながら取り組む機会を、増やしていきます。
「スピードを上げていっても、落ち着いて回答できる」状態が、目指す理想形です。
まずは、「ていねいに回答できる」クセを、身につけていきましょう。