明日から第一次出願がスタートする、筑波小の「志願理由」の書き方をご紹介します。

今週末の定期教室も、ご参加いただきありがとうございます。
「国立小受験 専門 定期教室」の年長クラスは、
残すところあと1ヶ月となりました。
最後のひと月は、
「受験対策総合学習」として、テスト形式に近い流れでお勉強を進めてまいります。
お子さまによっては、1年以上前からご一緒してきましたが、
小学校受験の直前期に入り、
あるいは、すでに実際の「本番」を経験して、
ますます、学ぶ姿勢がレベルアップしてきています。
1年前・半年前の様子を思い返しながら授業をしていると、
目に見えた変化や成長があり、
非常に感慨深くもなります。
国立小受験の本番に向けて、
さらにひと伸び、ふた伸びいきましょう。
明日から、筑波大学附属小学校の出願受付がスタートします。
22年度の筑波大学附属小学校の受験の出願は、
明日10月17日(月)の6:00から、miraicompassの出願サイトにて受付開始となります。
[入試区分]の中から【第一次選考Web出願】を選んで出願を行いましょう。
筑波小のWeb出願の際、「志願理由」があった場合、どのように書けばよいか。
出願の際、Web出願となっている2020年以降、
「本校を志願した理由(志願理由)」を200文字で記入(入力)する欄があります。
この「志願理由」を、どのように書くべきか、で迷われるかもしれません。
まず、この「志願理由」については、
合否に直接関係のあるものではないため、そこまで気負う必要はなさそうです。
とはいえ、
・決められた文字数を超過してしまったり、
・書きかけのまま出願をしてしまったり、
・200文字の欄に対し、100文字を下回るなど著しく文字数が少なかったりした場合は、
第二次選考の合否を出す際に、チェックが入る可能性も否定できません。
出願の際に、間違いのない志望理由の内容とするためには、
以下の「骨組み」を参考にして文章を作成してみてください。
①最重要は「本校を志望した理由」
文章を作成するにあたり、最重要なのは「本校を志望した理由」です。
まずは、ここの部分だけを文章にしてみます。
基本的なフォーマットは、
「〇〇という教育目標をもとに行われる貴校の教育を通して、息子(娘)が△△のように成長することを願い、貴校への入学を志願しました。」
「貴校の〇〇など〜〜な行事を通じて、息子(娘)が△△の力を身につけていけると感じ、入学を志願いたしました。」
といったような1文となります。
(言い回しが多少違っていても、筑波小の「どこ」に魅力を感じているかを書くことが最優先です。)
この1文が、志願理由の「結びの1文」となります。
②結びの1文につながる「ご家庭の教育方針」「わが子の成長に対する願い」
次に考えると良いのが、筑波小への志願理由(前述①の文)に対応した「ご家庭の教育方針」「わが子にの成長に対する願い」を書く1文です。
「私どもは、わが子に△△△(のような力)を身につけてほしいと願っております。」
「わが子には、〇〇○する経験を通じて△△△(のような)人になってほしいと願っております。」
といった1文は、志願理由の「書き出しの1文」としてもピッタリです。
「その願いが、筑波小における学びや経験を通して、最大限に実現できると考えている」ということを示すのがポイントです。
これで、志願理由において必要な骨組み(いわゆる「序文」と「結びの文」)が整いました。
③序文と結論をつなげるための文章を盛り込む
なぜ、先に①②の文を考えるかというと、
そうすることによって「あと何文字を使用できるか」が判るからです。
作文の添削をしていると、
書いていく中でいろいろな内容を盛り込みすぎて、
最重要である結論の部分に到達しないまま終わっていたり、結論が淡白になってしまう事例を目にすることが少なくありません。
作文の際に必要なのは「優先順位の高いもの」のスペースを先に確保することです。
第二次選考の際の「保護者アンケート」など他の作文においても、
質問に答える「回答」となる部分に、どのくらいの行数を要するかを、大まかに「予測」できるだけの肌感覚を身につけておくと安心です。
学生時代、あるいはお仕事を通して「書く」という経験をしてきた方であれば、
これは、何度か実際に手書きをしてみることで、つかめる感覚だと思います。
少し余談となりましたが、話を戻しましょう。
基本的に、1文は60文字程度までが読みやすいところなのですが、
上記に挙げた「結論」の部分は、
(主語):「私ども(←省略)」が
(述語):「(わが子の〜な成長を)願い」「(入学を)志願する」
という、いわゆる重文構造をとっているため、
場合によっては、80文字を超えることもあるかもしれません。
ただし、仮に序文を60文字とした場合でも、
序文と結論の他に、もうあと1〜2文は、追加することができそうな文字数というのが、
200文字という字数制限です。
序文と本文をつなぐ1文として、追加しやすいのは、以下のような内容です。
(序文の「ご家庭の教育方針」を踏まえて)
・「わが子はこれまでも、〇〇の活動を通じて、△△(といった力)を養ってまいりました。」
といった、これまでのご家庭(や園生活)におけるお子さまの成長を書く。
(本校を知ったきっかけ)
・「友人のお子さまが貴校に在学(貴校を卒業)されており、『〇〇○』というお話をうかがったことで貴校のホームページを拝見しました。」
・「貴校の教育活動を特集した記事を拝見したことで、貴校の教育に興味を持ちました。」
といった、出願をするに至った「きっかけ」を書く。
上記のような内容を「序文」と「結論」の間に追加することで、
200文字に近い文章を作成することができるはずです。
文字数に関しては、「200字以内」であることは必須ですが、
「何文字以上か」ということについては指定されていないかもしれません。
基準としては、制限字数の8割以上、つまり200字以内であれば160字以上は、記入できるようにしたいところです。
基本的には、200字というのは思いのほか少なく、
基本の形をもとに文章を構成しても、あっさりオーバーしてしまうような字数です。
字数をオーバーした場合、
・より短く言い換えることはできないか考える
・優先度の低い「挿入句(部分)」を、思い切って削除する
といった方法で、200文字に収まるようにスリム化します。
書きたい内容をしっかりまとめたものほど、この減量が大変です。
10文字を減らすだけでも、苦心することがあるかと思います。
筑波小の「志願理由」は保護者アンケートの「前哨戦」にも。
合否には直接影響しないと思われる筑波小の「志願理由」ですが、
ここで、「作文の書き方」について意識しながら取り組むことで、
第二次選考の際に例年のように出題されてきている「保護者アンケート(作文)」を書く際の力もつけていくことができます。
抽選に通過した後の、「第二次選考のリハーサル」とも考えつつ、
「志願理由」を仕上げてみてください。
なお、この「志願理由」についてですが、
抽選通過後の「二次出願」の際も、手書きで記入をすることとなっております。
出願の際に使用した文章は、データとして残しておき、二次出願の際にも活用することができるようにしておくことをオススメします。
志願理由を含め、出願手続きについて、ご不明な点がございましたら、
お気軽にお問合せください。