小学校受験を考えたとき、親子の会話で気をつけること①

語彙力を高めることは、小学校受験においても役に立つ。
小学校受験においては、文字「読み」「書き」によってコミュニケーションがなされません。
その結果として、小学校受験における情報伝達のやりとりは、視覚情報に加えて「聞く」「話す」ことによってなされます。
小学校受験において、口頭での指示や会話は、(帰国子女向けの試験を除いては)すべて日本語でなされています。
つまり、指示の内容を理解したり、自分の考えを言葉にする上でも、
日本語の「語彙力」が必要である、ということになります。
さまざまな表現を理解していることで、
ペーパー課題の設問や、口頭での指示を理解できやすくなります。
そして、反対に、
個別課題や口頭試問でお話をする際も、
語彙力があるほど、自分の考えを正確に説明することができるのです。
お茶の水小の「個別課題」などを考えても、
やはり、大人との会話に慣れている(対、大人の会話表現を持っている)お子さまの方が、
合格にもつながりやすい傾向にあるようです。
小学校受験で使われるのは、就学前の幼児に向けた言葉ではないのか。
……そうはいっても、
小学校受験は、就学前の年長さんに向けたテストであるわけですから、
そんなに難しい表現は使われないのではないか。
そんなふうに考えることもあるでしょう。
ところが、
試験官となる先生がたは、
普段は、小学生の児童に向けてお話をしています。
場合によっては、
検定本番の前日にも、6年生と一緒にお勉強をしている、という場合もあるわけです。
そうすると、
「年長さん向けに」と思っていても、
ついつい、難しい言い回しでお話や指示が出される、ということもありえます。
実際に、過去の筑波小の口頭試問でも、
「今朝の朝食は何でしたか?」
という質問がされたお子さまもいたようです。
それまで「今日の朝ごはんは何を食べてきましたか?」という形式の質問しかされてこなかったために、
「今朝」や「朝食」という言葉の意味がわからなければ、
質問に答えられず、沈黙することにもなりかねません。
「過去にこのような出題があったから、その表現について対策する」というだけでは、
突発的に出される表現や言い回しに対応できないこともあるかもしれません。
ですから、
「年長さん(年中さん)だから」といって、幼児向けの言葉づかいだけをしているのでは、
語彙力が育ちづらい、ということになります。
就学前のお子さまに対しても、「大人の表現」に触れてもらうことを心がけています。
上記のような理由から、
お教室で、お子さまに対してお話をする際も、
あえて、お子さまが聞いたことがないような表現や言い回しも使うようにしています。
ご自宅でお子さまと接する際も、
「子ども向け」ではない言葉も、あわせて使うようにしてみてください。
ただし、「触れるための言葉」と「伝えるための言葉」は別です。
お子さまが耳慣れない表現を使って会話をする際に気をつけるのは、
「お子さまが理解できる表現での言い換えをして伝える」ことです。
お母さまや、お父さまの言っている意味がわからず、
ただ、お子さまを混乱させるだけでは、
何ひとつ学びが生まれていないからです。
耳慣れない表現が、「何を意味しているか」を、同時に伝えることに意味があるのです。
先の例でいうなら、
「今朝の朝食は何でしたか?」と聞いた後に、
併せて「今日の朝ごはんは何でしたか?」と言い換えて伝える、ということです。
ただ、意思疎通をするだけなら、「今日の朝ごはんは何でしたか?」だけでも構わないわけですが、
その会話の際に、新たに「今朝の朝食」というフレーズに触れてもらう、といった機会を積み重ねることが、
お子さまの語彙力を少しずつ高めることにつながるのです。
お教室とあわせて、ご家庭の中でも、
意図的に、大人が使う表現にも触れていって、
さまざまな表現を理解し使いこなせるようにしてみてください。
もちろん、そのことは、
そのまま、就学後の国語学習においても、大いに役立ちます。
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