【お話の内容理解ほか】「読み聞かせ」でも語彙力を高めていきましょう。
昨日は、祝日でした。
ご家族で、ゆっくり過ごしたり、
少し遠くまで足を伸ばしたりした方もいらっしゃることでしょう。
明日、明後日と週末で、お休みの日が続きますが、
普段の生活の中や、「遊び」に取り組む際も、
お子さまが伸びていくための心がけをしてみてください。
ねばり強く、物事に取り組む姿勢や、
自分の気持ちを言葉にしたり、気持ちを切り替えたりすることは、
「お勉強」ではない時間の中でも身についていきます。
今回は、そんな「お勉強の外」の時間から、
小学校受験の対策にもつながる心がけができるポイントをご紹介します。
「読み聞かせ」の際に、語彙力を高めることを意図していきましょう。
毎晩のように取り組んでいる「読み聞かせ」。
それ自体でも、小学校受験全般で必要とする「聞く力」を高めるために有効です。
特に、「お話の内容理解」の問題については、
情景を思い浮かべながらお話を聞くことで、記憶をする力も高まっていきます。
そんな「読み聞かせ」の時間ですが、
あわせて意識したいのが、
お子さまの「語彙力」を高める、ということです。
絵本でも、昔話でも、
あるいは、「お話の内容理解」の問題集であっても、
お話を読んでいく中で、お子さまに馴染みのない表現に出会うことがあります。
たとえば、お話で言うと、このような表現はいかがでしょうか。
「おじいさんは、さかもりをしていた おにたちと でくわしました。」
「みんなでバスにのって みずうみの ほとりに つきました。」
これらの言葉の意味を、
明確に理解して、言葉で説明できるお子さまは、少数派です。
お話の中でも、知らない言葉が溢れています。
大抵の場合は、わからない言葉はそのまま何となく、でスルーして(聞き流して)お話を楽しめるので、
お話の内容理解の設問を解く上で、大きな問題にはならないのですが、
(「酒盛り」の意味がわからないと解答できない設問は「お話の内容理解」では出題しづらいでしょう。)
意味がわからない言葉にとらわれて、
「これって、どんな意味なんだろう?」と考えてしまうと、
その後の大事な部分が聞けなくなってしまう、ということもあり得ます。
ですから、
お話の中の「よくわからない表現」は、
できるだけ少なくしておくことが大切なのです。
語彙力が必要なのは、「お話の内容理解」だけではない。
また、お子さまにとって「語彙力」が必要なのは、
何もお話の内容理解や、ペーパー学習に限ったものではありません。
たとえば、過去、筑波大学附属小学校の考査では、
口頭試問の課題の際に、このような質問をされたことがありました。
「けさの ちょうしょくは なんでしたか?」
言葉の意味を知っていれば、なんということはない質問です。
ですが、言葉の意味を知らなければ、お子さまにとって、答えられるべくもない難問となります。
(「〇〇の△△は何でしたか?」と聞かれたと想像してみてください。「???」としかならないはずです。)
口頭試問の際に、このように分からない言葉で聞かれたら、
「『けさのちょうしょく』ってどんな意味ですか?」
と質問すること自体は、ダメではありません。
(むしろ、分からないことを「わかりません」といって、理解してから進めようとする力も大切な力です。)
ところが、これは受験本番のお子さまにとっては、非常に難しい対処法です。
まず、「けさのちょうしょく」と言うフレーズを初めて聞いたとして、それを正しく復唱して聞き返す、と言うこと自体が難しいです。
(外国語でも構いません。聞いたことのない単語やフレーズを、そのまま復唱することを想像してみると分かりやすいと思います。)
そして、
周りのお子さまが、質問に対して即答している雰囲気や、
「5秒ルールで、すぐに答えてください」と言われるような展開の中で、
「分からないことを質問する」ということは、かなりのハードルです。
(大人であっても、大勢の中で聞く説明会の中で、分からないことがあっても、
「何か、ご質問はございませんか?」と言われた際に手を挙げることは、
多くの方にとって難しいはずです。
少し状況は異なりますが、心理状況としては似たようなものと考えても良いでしょう。)
「分からないことを聞く」ことができるのは、
自分の「分からない」に自信を持てる場合です。
(「自分が分からないことは、他の多くの人も疑問に思っているはずだ」と思えるか、あるいは「聞くは一時の恥」を理解できているということです。)
多くの方は、
「そんなことも分からないの?と思われるのではないか」と思ったり、
「今この質問をするのは不適切ではないか」と考えて、
疑問を飲み込んでしまうのではないでしょうか。
「受験本番」という極度の緊張状態の中で、
それまでの流れを変える行動ができる、ということは、
多くのお子さまにとって、非常に難しいことであるはずです。
小学校受験の本番で試験官となる先生がたは、
普段、小学生のお子さまを相手に指導をされています。
場合によっては、「昨日まで、6年生の授業をしていた」という先生もいらっしゃいます。
しかも、相手となっている生徒たちは、
これから皆様が取り組んでいくお勉強をやり遂げた上で受験でご縁をいただき、
さらに数年間、探求的な学習を積み重ねてきている小学生でもあるわけです。
そのような先生がたが、
「今日は、年長さんに向けた試験の時間だ」と意識したとしても、
100%幼稚園や保育園で使われるような言葉づかいでお話をしてくれるとは限りません。
(現に、「今日の朝ごはんは何でしたか?」ではない聞かれ方がなされたという事実があります。)
どこまで、年長さんを意識した声かけをしてくれるかは、試験官となった先生による部分があるでしょう。
ですが、本番で戸惑う確率を減らすためにも、
さまざまな言葉に触れて、その意味を理解しておくことは、
大きな意味を持つのです。
読み聞かせの途中や最後に、難しそうな表現について確認をしてみましょう。
普段の、読み聞かせをする中で、
お子さまにとって、難しそうな言葉や表現が出てきたら、
「これって、どう言う意味かわかる?」と質問をしてみてください。
これは、仮にお子さまがその言葉を理解していた場合でも、
・お子さまが、自分の考えを言葉にして説明する力を高める機会となる
・「すごいね、そんな言葉も知ってるんだ」といった会話ができる機会となる
ため、学びにもプラスに働きます。
即時に聞くよりは、
お話が終わった後に質問をするくらいの方がちょうど良いかもしれません。
(その都度、分からない言葉を確認しすぎると、かえって、分からない表現にとらわれた聞き方をしてしまうようになるかもしれないからです。)
ですから、これは、
毎日(毎回)、「分からない語彙の確認をしなければならない」ということではありません。
時には、読み聞かせの途中に、お子さまが寝てしまう、ということだってあるでしょう。
意識としては、
「分からなさそうな言葉は、聞くようにしてみた方が良い」ということを知っておいて、
可能なタイミングで実践していただく、というくらいがちょうど良いように思います。
そして、もちろん、
分からない表現を確認するのは、「読み聞かせ」の時に限ったことではありません。
普段の生活の中でも、
お子さまに馴染みのない言葉や表現があったら、
確認をしたり、言い換えて説明をしたりしてみてください。
たくさんの言葉に触れていくことで、
小学校受験の設問や指示を理解する力が高まり、
ひいては、その後の「国語力」にもつながっていきます。
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