「答えがわからない。」 そんな時こそ、学びのゴールデンタイムです。
前回、少し難しい問題に対して、粘り強く取り組むことができないことの原因を、
①普段から即答を求められすぎている
②評価の基準が「できる(正解)」か「できない(不正解)」となっている
という2つにもとめました。
今回は、逆に、ひとつの問題に対して、じっくり考えて、粘り強く取り組むことができるようにするためのポイントについて、まとめたいと思います。
「じっくり考える」を正解にする。
まずは、「じっくり考える」ことが「正解」であることを、親子で共通認識にする、というところがスタートです。
わからない問題があったとして、
その問題を「こういうことかな?」「それとも、こうかな?」と考える姿勢を、
まずは、「色々と考えられているね」と、好意的に捉え、それを、お子さまに伝えることが大切です。
もちろん、見当違いな考え方をしすぎているときは、
「それは、さすがに違うでしょー」と、ライトに指摘する必要も、あるかもしれません。
あるいは、じっくり考えるお子さまに対して、
「つまりは、こういうことかな?」などと、正答にたどり着くためのヒントを、小出しに伝えていくことも、必要かもしれません。
いずれにせよ、
ひとつの問題に、じっくり取り組むことができた時には、
「頑張って考えたね!」と、その姿勢を、褒めてあげたいものです。
また、それはペーパーや制作練習などの「お勉強」に限らず、
好きな遊びなどに対しても、
もし、時間を忘れて没頭していることがあったら、
「すごいね!○○くん(〇〇ちゃん)、集中力あるね!」
「続ける才能があるね!」
と、認めて、褒めてあげてください。
その承認が、近い将来、必ず学習面にも派生します。
学習面での「じっくり思考」は、たとえ正解がわからなくても、有効!
もし、時間をかけて、じっくり考えたにも関わらず、
お子さまが、自力で答えを思いつけない、というときは、どうでしょうか。
もしその問題が、以前も取り組んだものの「復習」であったら、
「前やったはずなのに、なんでわからないの?!」
と、内心とても慌ててしまうかも、しれません。
ですが、
子どもだって、忘れる生き物です。
大人の方が、日々もっと忘れていることでしょう。
繰り返し、繰り返し学習することが、その知識の定着を、より確かなものにしてくれる1番の近道です。
そして、物事を覚える際には、
「パッと、即座に教えてもらった答え」よりも、
「じっくり考えて、頭にたくさんの汗をかいた後に示された答え」の方が、
はるかに、強く記憶に残ります。
本当に、「覚える」ことを考えるなら、
答えが出るまで、ひたすら、考えて考えて考えぬく、くらいの姿勢が重要です。
もし、お子さまが難しい問題に直面していたとしたら、
これまでの学びを、より確かなものにするチャンスです。
ぜひ、すぐに答え合せをしないで、
じっくり、答えについて考えを深めてみてください。