【小学校受験の製作】指示製作より大切な「5つの巧緻性(基礎工程)」の練習法

国立小学校受験における製作課題は、お手本を見て、手順を覚えてから取り組む「指示製作」の形式で出題されることが大半です。
ご自宅で「指示製作」の練習をする際、お父さまやお母さまがお手本を作り、その手順を記憶させることに一生懸命になる方は多いものです。
しかし、本番の試験では「手順は覚えているのに、作業が遅くて時間切れになってしまう」お子さまが後を絶ちません。
製作課題において「指示製作(手順の記憶)」以上に優先して取り組んでいただきたいのが、
手先の器用さを養う「巧緻性(こうちせい)=各工程の基礎練習」です。
この記事では、国立小受験の製作で必須となる「5つの基礎工程」の具体的な練習法について解説します。
国立小の製作課題は、「指示製作」がスタンダード。
国立小受験における製作課題は、
お手本を見て、手順を覚えて取り組む「指示製作」の形式で出題されることが大半です。
(その他の形式としては、自由に絵を描く「自由絵画」や、廃材を使った「自由製作」などがあります。)
指示製作については、
お手本で示された手順(工程)を記憶して、
その順番通りに作業を進めることが必要です。
例えば、
・「ちぎる」作業の前に、まず「塗る」をおこなうことができるか
といった工程の順番を忘れてしまい、スピードや精度が落ちる現象がよく起こります。
(場合によっては、手順が逆になったことで作品が完成しなくなることもありえます。)
ご自宅で「作品づくり」をする際は、
最初に、お父さま、お母さまが「お手本」を作っていただき、
それを見て記憶したお子さまが、製作を行う、という順番で進めるようにしましょう。
作業に取りかかる前に、
「まず、色を塗って、」
「次に、紙をちぎって、」
「ちぎった紙を貼って、」
「点線をなぞる。」
というように、工程を言葉でおさらいしてから作業に取りかかる、というやり方で取り組んでもいいでしょう。
そうすることで、
正しく工程を記憶できているかを確認することができます。
初めのうちは、指示をすべて聞いて覚えられていなくても、大丈夫です。
これから、「複数の指示をまとめて聞いて取り組む」という機会を何度も経験していけば、
その力は、着実についていきます。
(お話の内容理解を、着実に聞き取って記憶できる力があるのですから、その力を制作課題においても活用することはできるようになります。)
お家で、何かを工作で作る際などにも、
工程を2つ3つほど、まとめて伝えてから取り組んでもらうといった機会を意識的に作っても良いでしょう。
製作課題の練習において「指示製作」よりも重要視してほしい「基本の5工程」。
指示製作の練習についても、
製作キットなどを使って、定期的に取り組んでみてほしいところですが、
製作のお勉強を進める上で、
直前期(年長さんの10月)に至るまで、
もっと言うと、直前期に入ってからも、
「指示製作」よりも優先して、取り組んでほしいことがあります。
それは、
「各工程の練習」です。
工程を記憶できたとしても、
いざ「色を塗りましょう」「ちぎりましょう」「ひもを結びましょう」となったときに、
それらの作業を上手にスムーズに行えるようにするためには、
繰り返しの練習が必要です。
直前期までの期間については、
「指示製作」と「工程練習」だったら、
1:9あるいはそれ以上の割合で「工程練習」に力を入れるようにします。
以下に、指示製作において重要な「5工程」の練習法についてまとめます。
①「ちぎる」
さまざまな用紙(普通紙、折り紙、やや厚手の紙、新聞紙、半紙など)に、線を引いて、線の上を丁寧にちぎるようにします。
線は「クレヨン」→「クーピー」と、細くなるほど難しく、
「直線」→「曲線」となるほど難しくなります。
「1日1ちぎり」をめざしましょう。
(あわせて読みたい)
「ちぎる」とは?やぶるとの違いと正しい練習方法(無料プリント付)|小学校受験の制作課題対策
②「むすぶ」
ひもをむすぶ「結び方」には、
「かたむすび」
「ちょうむすび」
「たまむすび」
「なわとび結び」
などがあります。
それぞれの結び方について、結んでいる手の動き、あるいは完成した結び目を見て「どの結び方か」を判断・理解すること、
そして、どの結び方でも、スムーズに取り組めるようになることを目指しましょう。
さまざまなヒモ(とじひも、毛糸、タコ糸、きんちゃくひも、リボンなど)を使って、
「かたむすび」「ちょうむすび」「たまむすび(1本、2本まとめて)」ができるようにします。
一人で取り組むことが難しい場合は、
初めは、少し手を取ってサポートをしながらでも、
「完成」までの手順を、ひととおり体験できるようにするのがオススメです。
そして、「できた!」という状況を体験していくようにします。
そこから、少しずつ手を離していって、自力でできるようにしていきます。
台紙に2つの穴を開けて、そこにとじひもを通して「ちょうむすび」をする作業は、
「自己新記録」を目指しながら、20秒で1本のひもを結べるところまで、取り組んでみてください。
お教室では、2本のひもを結べる台紙を使って、ちょうむすびの練習に取り組んでいます。
この、2本のちょうむすびの、お教室でのこれまでの歴代のベスト記録は、
(年長)①22秒 ②23秒 ③26秒 ④27秒 ⑤27秒
(年中)①27秒 ②43秒 ③44秒 ④46秒 ⑤51秒
です(ベストタイムの上位5名の記録です)。
「かたむすび」「ちょうむすび」は、「空中でむすぶ」結び方もできるかチャレンジしてみましょう。
こちらも、「1日1むすび」を目指して取り組みましょう。
(参考)ひもむすび練習用動画
③「折る」
折り紙を使って、さまざまな作品づくりにチャレンジしてみましょう。
折り紙は、図形問題の理解にもつながります。
3回折りなどで、簡単に作れる作品の他に、
少し複雑な作品も折れるか挑戦してみてください。
折る際は、
「角や辺(端)をそろえて折る」
「指でアイロンをして折り目をしっかりつける」
ことにも気をつけていきましょう。
④「ぬる」
クーピーを使って、
「線からはみ出さないように」
「白いところがないように」
丁寧に塗っていきます。
国立小受験の「塗る」作業は、あまり時間をかけることができませんが、それでも、線からはみ出さないように色を塗ることは、大切です。
線の向きに平行に、クーピーを動かすことで、「ふちどり」と同じように塗ることができます。
市販の塗り絵を使って、好きなイラストを「塗る」のでも良いでしょう。
また、ご自宅で「塗る」練習をする際は、
お子さまが、白いところを残したまま「できた!」と言った時は、「いいねー!」とまず認めつつも、
「ここに少し白いところがあるから、ここも塗ってみると、もっと良くなるよ。」と伝えれば、さらに、完成度を高めることができます。
製作課題においては、紙を回すことはOKです。
また「濃く」「薄く」「その中ぐらい」と、三段階くらいの塗り分けが(筆圧を変えることによって)できるようになると良いでしょう。
多くのお子さまにとって「うすく」の力加減が難しいはずです。
濃さの塗り分けについても、お子さまと「ぬり絵あそび」をする中で、
「ここは、うすく塗ってみよう」など、お父さまやお母さまが一緒にぬり絵に取り組んでみることによって、
「うすく塗る」という意識も持ってもらうことができるようになります。
(薄く塗っても大丈夫な場合は、クーピーペンを斜めに寝かせて、クーピーのより広い面が紙に当たるようにして塗っていく、と言うのもひとつのテクニックです。)
⑤「貼る」
スティックのりなどを使って、紙をのりづけします。
手を汚さないように、のりを使い慣れておくことが大切です。
スティックのりの他、「つぼのり」「液体のり」などを使う経験があると、さらに良いでしょう。
指示製作の「工程の記憶」ができるようになっても、
各工程を、丁寧かつスムーズに取り組めないと、「時間切れ」となってしまうのが国立小受験における製作課題です。
(本番では、「教室内の2割も完成に至っていないようである」という話は、珍しくありません。)
年長さんの夏までは特に、
製作で使う工程を「素早く」かつ「正確に」取り組めるように、
毎日、少しずつ、練習していきましょう。
初めのうちは、上手に作業ができなくて当然です。
特に慣れていないやり初めの時期は、「うまくできてないよ」といったフィードバックは、あまりしない方が良いでしょう。
いかに、ひとつひとつの作業に自信を持って、繰り返し取り組むかが大切だからです。
繰り返し取り組むことで、より精度が高まっていき、上手に、スピーディーに作業をすることができるようになります。
「毎日の地道な練習」が、上達のための近道です。
練習に取り組めたこと自体を「今日も、よくやり切ったね」と、ぜひ、認めてあげてください。
「今日も、やりきったぞ。」という達成感が、
製作への自信につながり、
ますます、製作が好きになるはずです。
(あわせて読みたい)
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「毎日の地道な練習」と「教室での実践」の組み合わせで合格へ
製作で使う「ちぎる」「むすぶ」といった工程を、素早くかつ正確に取り組めるように、ご家庭で毎日少しずつ練習していきましょう。
そして、「今日もやりきったぞ!」という達成感を積み重ねることで、お子さまはますます製作が好きになるはずです。
一方で、ご家庭での練習だけでは、
「今の作業スピードで、本番の制限時間に間に合うのか?」
「周りのお友だちがいる環境でも、集中して手順を記憶し、作品を仕上げられるか?」
といった、本番特有の感覚を掴むことは困難です。
当教室の「国立小受験 専門 定期教室」では、
ご家庭で培った「巧緻性」の基礎を活かし、本番さながらの緊張感の中で「指示製作」を時間内に仕上げる実践的なトレーニングも行っています。
「一生懸命作っているけれど、いつも時間切れになってしまう」
「本番レベルのスピード感と正確性を身につけさせたい」
このようにお悩みの方は、ぜひ一度、定期教室の体験レッスンへお越しください。
お子さまの現在の巧緻性のレベルを確認し、合格に向けた具体的なアドバイスもお届けします。
※定員制のため、定員に達したクラスから順次受付を終了いたします。