国立小受験対策の毎日のペーパー学習、どんな問題をチョイスしていけば良いか。
ペーパー課題は「できなかった」を「できる」にすることだけが目的?
小学校受験の対策を進めているご家庭では、
ペーパー課題についての学習にも、取り組んでいっているご家庭が多いと思います。
その中で、大変なことのひとつに、
「毎日のペーパー課題えらび」
があるのではないでしょうか。
たとえば、レギュラークラスや講習会などで、
「このジャンルの理解を深めた方が良いな」ということを感じたら、
同じジャンルの課題に、1〜2週間かけて、連続して取り組んでいくと、
「だいぶ、理解できてきたな。」というところまで、力がついてくるはずです。
このように、お子さまが「理解しきれていない部分」について、
繰り返し、繰り返し学習をすることで理解を深めていくことは、
日々のペーパー学習の中で大切です。
そうすると、もう一つの疑問として、
「じゃあ、今できている問題に取り組むよりも、できるだけ、できない問題に取り組めるようにした方が良いのではないか。」という疑問が出てきます。
お子さまにとって「簡単」と思えるペーパー課題に取り組むことよりも、
「難しい」という問題に、たくさん取り組んだ方が良いのではないか、という考え方です。
この疑問に対して、どのように考えれば良いでしょうか。
ペーパー問題の「できる」にもレベルがある。
この疑問にお答えする上で、
まず前提として押さえておきたいのが、
お子さまが取り組むペーパー問題を、
①できない(丸つけをしたらバツだった)
②できる(丸つけでマルになった)
の2パターンで分けない、ということです。
なぜなら、
上記①の「できない」にもレベルがあり、
②の「できる」にもレベルがあるからです。
大まかなイメージで、ペーパー課題をレベル分けすると、
レベル1:初見に近い問題。設問の意味(表現)が理解できていない。説明をしても理解できていないレベル
レベル2:何度か取り組んだ単元の問題。質問をしながら取り組めば、意味を理解しつつ取り組めるレベル。
レベル3:繰り返し取り組んでいる問題。時間はかかるがなんとか自力で正解まで持っていけるレベル。
レベル4:何度も取り組んでいる単元の問題。スムーズに正解を回答することができるレベルだが、解答への「考え方」を説明することは難しい。
レベル5:数えきれないほど取り組んでいる単元の問題。設問をアレンジしても問題なく解答でき、解答の根拠も説明できるレベル。
と、いったレベルに分けることができます。
このレベル分けでいうと、
ご自宅のペーパー学習は、
「レベル2」以上の段階において「マル」をつけることは可能です。
(理想は、「レベル1」の段階でも「マル」をつけるところまで補助をしながら導きたいところです。レギュラークラスでご一緒させていただいている保護者の皆様の中には、「これでもマルにするんだ」というふうに感じた方もいらっしゃるかもしれません。)
ですが、
受験本番で、正答となるのは、
「レベル5」の領域までいけている場合、ということになります。(レベル4でも、運が良ければ正解する可能性はあります。)
ですから、
その日取り組んだペーパー課題が、「全部マル」となったとしても、
場合によっては、受験レベルまでレベルアップをするために、繰り返し、取り組んだ方が良い、という問題が多くあるということになります。
※ここで気をつけておきたいのが、
仮に、「受験本番でレベル5までいかないと不正解」だとして、
「じゃあ、わが家は、今から受験基準で学習を進めよう。厳しい方が成長する。スパルタ式だ!」
とばかりに、
受験基準に満たない問題について「できてない」というフィードバックをお子さまに伝えることは、
お子さまの自信ややる気を削ぐ結果となりかねない、ということです。
お子さまが「できた」と言えば、(たとえ傍目には、「まだまだ」と思っていても)「できたね!」と一緒に喜びたいところです。
また、人は基本的には忘れていく生き物であり、
しばらくの期間、取り組んでいなかったことについては、
だんだんと、忘れてしまいます。
いったん、レベル5まで、できるようになったとしても、
ずっと取り組んでいなかったら、いつの間にかレベル4に戻ってしまいますし、
レベル4のものは、もっとあっさりレベル3に戻ってしまいますし、
レベル3のものも、しばらく経ったら「あれ?」となってしまいます。
ですから、
「もう簡単にできるようになっている」という問題も、
折を見て、あらためて取り組んでみることには大きな価値があるのです。
そして、「簡単にできる」問題には、もうひとつの使い道があります。
「簡単にできる問題」は、
1枚の問題に取り組む際に、そこまで時間もかかりませんので、
数枚をざっと復習することも、比較的容易です。
そして、基本的に「できた」となる問題が多いですから、
簡単な問題を日常の学習に組み込むことで、
その日のペーパー学習の正答率も、高めることができます。
1日のペーパー学習については、
最初に、レベル5まで到達している簡単な問題(まず間違えないような問題)
次に、レベル3ないし4で、できている問題(間違えたとしても、少しの解説で理解を深めるきっかけにできる問題)
そして、レベル1〜2の、「本日のメインディッシュ」
その後に、レベル3ないし4の、自力で正解できる問題
最後に、レベル5でできるような「自信を持って終われる」問題
というふうに編成することで、
お勉強への取っ掛かりと、最後をスムーズに終えることができ、
いちばん学習をしたいペーパーに、じっくりと時間を割くことができます。
ですから、日常の学習をする際に、
「これはできる簡単な問題だ」というものについては、
「ウォーミングアップ」や「クールダウン」に充てて、
お勉強へのリズムや自信をつけながら、
着実に、その「できる」状態をキープしていくことができます。
毎日の学習が、「できない」「難しい」ものばかりだと、
やはり、「少し疲れたなあ」という時に、学習に向かえなくなってしまいます。
もし、
「できる」「簡単」な問題も意図してご家庭でのお勉強に組み込んでいけば、
リズムよく、毎日の学習を進めていくことができるでしょう。
ぜひ、ご家庭での学習でも、
「できている」と感じる問題も、上手に活用して、
さらに、安定した理解へと、つなげていってください。
新年長さんに向けた春の特別講習として、3本立ての講習会を開催いたします。
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2020春期・行動観察講座日 時:2020年3月28日(土) 10:00〜11:30 会 場:日本児童教育専門学校 〒169-0075 新宿区高田馬場1-32-15 対 象:新年長のみなさま 講習費:8,000円(税込) |
春の特別講習②「口頭試問&運動講座」
2020春期・口頭試問&運動講座日 時:2020年4月11日(土) 10:00〜11:30 会 場:日本児童教育専門学校 〒169-0075 新宿区高田馬場1-32-15 対 象:新年長のみなさま 講習費:8,000円(税込) |
春の特別講座③「制作講座」
2020春期・制作講座日 時:2020年4月25日(土) 10:00〜11:30 会 場:日本児童教育専門学校 〒169-0075 新宿区高田馬場1-32-15 対 象:新年長のみなさま 講習費:8,000円(税込) |
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皆様と一緒にお勉強ができるのを、楽しみにしています。
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