国立小受験ペーパー課題で、問題に答えた後にやること。
今日は、一転して冬の寒さですね。
寒暖の差が激しい日々ですので、皆様も、くれぐれもご自愛ください。
本日は、
国立小受験でのペーパー課題の「答え」をかいた後に、
「やってはいけないこと」
そして、代わりに「やるべきこと」
について、書いていきます。
国立小受験ペーパー課題において、解答後「やってはいけない」こと
国立小受験のペーパー課題には、
どのような単元の問題でも共通の、気をつけたい「お約束」があります。
それは、
①姿勢を整えて取り組むこと
②「はじめ」と「やめ」の合図を守ること
③隣を見ないで取り組むこと
④間違えた時の(決められた)訂正方法を守ること
です。
これらの中でも、
①と②は、試験本番が近づいてくるにつれて、意識をさせていけば、お約束を守れる「スタイル」を身につけることができます。
ですが、③「隣を見ないで取り組むこと」については、
癖がついてしまうと、なかなか直すことが難しいものでもあります。
また、このペーパー課題の際に「隣を見てしまう」ということには、
そのシーン、原因として、大きく2つのパターンがあります。
ひとつめは、
「問題が分からなくて、隣を見てしまう」場合、
もうひとつは、
「問題に答えられたので、周りを見渡してしまう」場合です。
せっかく、正解をかくことができていても、
周りを見渡していることを注意されてしまえば、
それは「分からなくて答えを見ようとしていた」というのと同じになってしまいます。
ですから、「隣を見ないようにする」ことを、お子さま本人が理解しながら学習を進めていくことが必要です。
「〇〇してはいけません」は、かえって、その状態をイメージさせてしまう可能性がある。
お約束を守ってもらうためにも、「隣は見ないようにします。」とお伝えすることも、必要ですが、
実は、「〇〇しない」といった否定系の表現は、かえって、禁止されているその状況を意識してしまいやすいという特徴があります。
たとえば、
「スポンジケーキの上に、白い生クリームがぬられていて、てっぺんに大きなイチゴがのっているショートケーキを、想像しないでください。」
と言われても、
ついつい、「ショートケーキ」に意識が向いてしまう、ということはないでしょうか。
(食べ物つながりで恐縮ですが、
ダイエットに挑戦している方は、「夜9時を過ぎたら、甘いものを食べてはいけない」という決まりを守るのが、とても難しいことを思い出していただけば、感覚的にご理解いただけるかもしれません。)
そのように考えると、
「隣を見てはいけません。」という禁止表現も、
その言葉をそのまま意識することが、むしろ「隣が、なんか気になるなあ。」という考えを膨らませてしまうかもしれません。
そのように考えた時、
ペーパー問題での解答後に、
「隣を見る」代わりに「やるべきこと」を作り、
それを、無意識レベルの習慣になるまで身につけることができれば、
スムーズに「隣を見ない」ということも達成することができるようになるでしょう。
ペーパー課題に「答え終わった後」に、やること
では、ペーパー課題に取り組む際に、
「問題に答え終わった後」にやると良いことは、いったい何でしょうか。
それは
今、解いた問題の「見直し」です。
「思った通り、正しく○がつけられているかな」
「うっかり、間違えてしまっているところはないかな」
といったことを、「やめ」の合図がある時間いっぱいまで、確認するようにします。
この「見直し」をルール化、習慣化することによって、
制限時間いっぱいまで、問題に取り組む癖がつき、
結果的に、隣や周りを見回すことも、なくなっていくでしょう。
ご家庭で、ペーパー学習をする際に気をつけるべきポイント
この「見直し」の癖をつけるために、
ご家庭でペーパー問題に取り組む際も、解答する際に「見直し」の時間をとる、ということを意識してみてください。
とくに、
・ペーパーへの回答速度が速い、スムーズになっている
というお子さまの場合、
枚数をたくさん取り組むことを優先して、「できた!」の声で、すぐ○つけをする、という場合もあるかもしれません。
ですが、
あえて、ペーパー1問への取り組み時間を少し長めに設定して、
「やめ」の合図があるまで、今、自分が答えた問題の「見直し」をするようなルールで、取り組むようにするのも良いでしょう。
※なお、東京学芸大学附属小金井小学校での調査では、
解答後は「ペーパーを裏にする」という指示が出されたりします。
その場合は、「見直し」ができないため、「見直し」ができないけどペーパー(の裏面)を見る、といったような指示にも、対応できるようにしておく必要があります。
見直しの癖は、小学校進学後にも活かされる。
ここまで、小学校受験でのペーパー課題に対する「見直し」の習慣づくりについてお伝えをしましたが、
実は、この「見直し」の習慣は、
小学校受験のためだけの方法論ではなく、小学校に進学した後のテストにおいても、有効な習慣でもあります。
小学校、中学校と進学していっても、
「制限時間より早くにテストの解答が終わる」ということは、よくあることです。
さらに、学年が上がっていくと、
「どうしても分からない問題があるけど、それ以外は解答が終わった」
というシーンも増えてきます。
こうした時に、
「テストとは、制限時間いっぱいまで使って取り組むものだ」という考え方が入っていないと、
ひととおりの解答が終わった後の時間を、ボーッとして過ごすことになります。
その結果として、
見直しをしたら拾えたはずのケアレスミスを取りこぼしたり、
分からない問題が、分からないまま放置される、ということにつながります。
テストにおいて「見直し」をするという心構えがない場合、
いくら、小学校1年生のテストで100点を取れていたとしても、
いつの間にかケアレスミスが目立つようになり、
苦手な問題が、じわじわと増えていき、
気づいた時には、どこから手をつけたら良いか分からない状態になってしまう可能性すらあります。
その原因を紐解いていくと、大事なのは勉強量や取り組む教材、通う塾によってどうこうする以前の、
「テスト」などへの取り組み方の問題だ、ということもありうるのです。
(なお、そのような雑なテストへの取り組みの癖がついて数年たってしまったものを、あらためて注意深く取り組むように「直して」いくのは、本人が感覚的に掴むものがあるまで、かなりの時間と根気を要する、ということも、付け加えておかねばなりません。)
今、「小学校受験」という目的があって、
そのためにもペーパー課題に取り組んでいる皆様は、
小学校以降のペーパーテストにも共通する、大切な心構えを身につけることができる、絶好のチャンスを目の前にしている、ということにもなります。
ぜひ、ご家庭の中でも、
ペーパーをめくる指示を、少しだけ待って、
「見直し」の練習も、一緒に取り組んでみてください。
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