小学校受験のペーパー問題の「解き方」に迷ったら、ペーパー学習の「目的」にあらためて立ち返ってみましょう。
ペーパー問題の「解答の仕方」についての疑問にお答えします。
今回のブログ記事では、
小学校受験のペーパー課題の解答方法についての、
ソボクな疑問について考えてみましょう。
質問)数の問題の答えの「◯」は、どちらから書くのがよいでしょうか。
実際に、分類計数の問題を見ながら確認していきましょう。
問)お部屋の中に、りんごはいくつありますか。その数だけ、下のおはじきに鉛筆で◯をつけてください。
このように、
「複数(リンゴとミカン)の絵がある中から、リンゴだけを選んで(分類)、数をかぞえる(計数)」問題のことを、
「分類計数」と言います。
リンゴの数は、もれなく重複なく数えれば「9個」だということがわかります。
その数を覚えて、下のおはじきの形に9個、◯をつけていきます。
◯をつける順番を赤で示すと、こんな順番でしょうか。
ところが、ここで、お子さまの取り組み方を見ていて疑問がわくかもしれません。
例えば、この問題、こうやって答えた場合は、正解になるのでしょうか。
つまり、◯を右側から順番に書く場合です。
お教室でも、このように解答をするお子さまは、たしかに少数派ではあるものの、
毎年、一定数は「右から答えを書く」子がいます。
確かに、設問通り、「おはじきに9個◯をつけている」わけですから、
これでも正解であるようには思います。
でも、もしかしたら、
「本番のテストでは、これでは正解にならないかもしれない?」
と気になったら、
お子さまのこの解答方法について訂正をすべきか、と悩むお母さま、お父さまもいらっしゃるかもしれません。
答えの書き方については、どのようにすべきなのでしょうか。
回答)ペーパーの数の答えは「左詰め」で書くようにしていきましょう。
お子さまが、右から順に◯をつけていたら、
「こういう問題は、左から答えを書くのが正解なんだって。」
などと言って、
答えを左から書いていくように練習していきましょう。
※注意※
この「答えは左から書くのが正解」というのは、
実際の小学校受験のペーパー課題に右詰めで答えを書いたからといって、
それが不正解になる、という事実をもとにしているわけではありません。
実際の受験の採点の際には、
右から答えを書いても正解になるかもしれませんし、
あるいは、それが不正解となるかもしれません。
このような「ペーパーの解き方」についての情報は、
話が曲解されたり、端折られたりして、
「〇〇すると受からない」といった形式で広く出回ることがあります。
ですが、
実際の小学校の先生が言っていることでもない限りは、その確証は得られず、
事実無根の情報も出回っていることが少なくありません。
今回の「◯の書き方」についても、
小学校受験の採点基準をもとにした話ではない、ということは、
念のため付け加えておきます。
合格基準ではないかもしれないのに、なぜ「左詰め」解答を推奨するのか。
そんなふうに、思われる方もいらっしゃるかもしれません。
もし、「右から答えを書いても正解」となるのであれば、
右から書くようにしてもいいじゃないか。
と感じた方もいらっしゃるでしょう。
あるいは、
「少なくとも、左から答えを書いて不正解となることがないなら、そのようにしておいた方がリスクがないからだろうな。」
と考えた方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、リスク回避という点で左詰めの解答を覚える、というのも、理由のひとつではあります。
ですが、もっと根本的なところに、「左詰め解答」の理由があります。
それは、
「左から右」そして「上から下」と目線や手を動かすことが、
実際の(横書きの)読み・書きの手順と同じであるからです。
小学校受験に向けたペーパー学習は、
「合格するためだけ」にやるものではありません。
日々、机に向かい、鉛筆(やクーピーなど)で答えを書くという、
小学生になってからも当たり前のように継続していく学習習慣を身につけるためにも取り組んでいるのが、
小学校受験のペーパー学習における「裏テーマ」だからです。
ですから、
「合格のために必要か、否か」だけではなく、
「後々の学習における正解か、不正解か」も踏まえて、
ペーパー学習の指導をしていくことが重要です。
その点では、
例えば、先ほどの分類計数の問題の「数え方」について、
「左から順に数えていく」というのも、
これも、「数え間違いを防ぐために、決まった方向から順に数えていく」という基本テクニックではあるのですが、
やはり「左から右」「上から下」を基本としています。
これだって、別に右から順番に数えたってよいでしょうし、
下から上に数えていったって、間違えやすくなるわけでもないでしょうが、
あえて「左から右」で見るようにしているのは、
それが、横書きのテキストを読む上での目線の動かし方の練習にもなるからなのです。
ただ、このように書いていくと、
「だったら、縦書きのテキストは上から下、右から左だけど、それはどうするのか」
という疑問もわいてくるかもしれません。
ただ、実際のところは、
多くのペーパー問題が、「横書き」での解答を意識して作られており、
また、問題ごとに目線の使い方を分けるように指導をすると、
「この問題は右から?左から?」と言った、不要な迷いを生んでしまうことにもなるため、
ペーパー問題の解答は「左上から」に統一しています。
(筑波小の図形問題には、縦の目線の移動を意識して作られているものもあります。ただし、それでもペーパの解答は「左上から」であるようです。)
ペーパー問題の「答えの書き方」で迷った際は、
ぜひ、「小学校のお勉強だったら、どうするのが正解だろう?」と考えてみてください。
それが、ベストな答え方につながる秘訣でもあります。
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