ご自宅でできる行動観察対策〜基本的な生活習慣〜
緊急事態宣言が出される中、
基本的には外出自粛モードでの、週末を迎えようとしています。
幼稚園や保育園が休園となり、
お教室も休校となる中で、
「いかに、自宅で受験対策をするか」
が重要になってきています。
もちろん、園での活動やお教室での授業が開かれるようになっても、
ご自宅で「学び」のための活動をしていくことは重要です。
今回は、ご自宅の生活習慣からつくる「行動観察」対策について、ご紹介します。
小学校受験で出題される「行動観察」について、
お教室などでの対策講座が扱うのは、大きく分けると以下の4ジャンルがあります。
①コミュニケーション課題
②模倣体操・表現課題
③自由遊び
④勝ち負けがあるゲーム
ペーパー課題や、制作課題が、「個人競技」だとすれば、
行動観察は「集団競技」の側面があるとも言えるでしょう。
そのように考えると、
「お友達と接する機会がないと、行動観察の対策はできないのではないか。」
と思うかもしれません。
確かに、行動観察に向けた対策を考えたとき、
「お友達との関わり」は重要です。
ですが、
「自宅でできる行動観察対策は、ない。」
というのは、大きな間違いです。
そもそも、「行動観察」の定義を決めているのは誰か?
まず、根本的な疑問として、
「行動観察」って、誰が名付けたものなのだろう?
ということについて、あらためて考えてみましょう。
国立小学校の受験において、
出題者である国立小学校の側が「行動観察」というジャンルを明確に定めて、試験を実施しているわけではない、ということは押さえておく必要があります。
受験において、小学校が、
「じゃあ、ここからここまでは行動観察をしましょう。」と言って、試験を組み立てているわけではない、ということです。
よくわかりづらい説明となってしまっていますが、
では、どういうことなのか、というと、
「行動観察」というのは、
実際の試験で課された課題を確認したら、
たとえば「紙コップ積み」が行われました、
あるいは、「猛獣狩りに行こうよ」をやりました、
というようなことがあったときに、
「じゃあ、これらの課題についての対策講座をしましょう。」と考えた幼児教室サイドが、
講座のジャンルとして「行動観察」というくくりを作った、
というのが、実際のところなのです。
それが、受験業界のなかで当たり前に定着した結果、
お教室でも、保護者の皆様の間でも「行動観察」という言葉が共通言語となり、
「行動観察」という言葉を知らないのは、むしろ「もぐり」だというくらいまでになっているのです。
ですから、小学校サイドが、どこからどこまでを「行動観察」と決めているわけではない以上、
その採点基準も、お教室が明確に把握できているわけではなくて、
(国立小学校は、試験の評価基準について、一切公表していません)
そのため、究極の受験対策を考えると、
試験当日に、校門をくぐって小学校に足を踏み入れてから、
受験が終わり校門を出るまでの、
すべての瞬間を「行動観察」と捉えることすら、できるということになります。
むしろ、
試験会場である教室に入る前の段階(玄関で靴を履き替えたりする際)や、
お教室に入室する時、
お教室の「移動」のタイミング
すべての課題が終わって、お教室から出た後、
あたりの方が、
お子さまの「素」が出やすいタイミングでもあるため、
むしろ、お子さまの様子をチェックするには絶好のタイミングとも言えるかもしれません。
(実際に、過去の調査の際に、お教室の移動の際に、廊下に先生が立っていて、お子さまの「移動」の様子を確認していた、という話も聞いています。)
そうすると、むしろ、
お教室で、受験対策の「コンテンツ」としてお教室が取り扱う課題ではない、
日常の生活動作にこそ、
「行動観察」のポイントがあるかもしれません。
ご自宅の中でも、日常生活で、たとえば以下の瞬間を確認してみましょう。
・玄関で、脱いだ靴を揃えていますか?(靴を靴箱に入れるときは、かかとを揃えてしまえていますか?)
・靴を履くとき、かかとを踏み潰して履いていませんか?(マナー面だけでなく、足首を痛めやすいため危険です)
・靴を履くとき、地べたにお尻をついて靴を履いてしまっていますか?それとも、お尻が床につかないように「立て膝」で靴をはけていますか?
・おトイレに行った時に、手を洗っていますか?洗った手は、ハンカチやタオルで拭いていますか?(水を撒き散らしたり、ズボンやシャツの裾で手を拭いていませんか?)
・シャツはズボンの裾にしまえていますか?
・椅子に座る時に、背筋は真っ直ぐに座れていますか?(ペーパー課題などの際も大切ですが、日常から姿勢を正して座る習慣がついていないと、「きちんと座る」ことに意識がとられてしまいます。無意識に姿勢を正せるようになるためには、「ご自宅での過ごし方」も大切です。)
これらは、「受験対策」というよりも、「躾(しつけ)」に近いものかもしれません。
「身を美しくする」とかいて「躾」。
なかなか味わいのある字の成り立ちですね。
こうした基本的な生活習慣は、「受験対策」に限らず、人生を通して役立つでしょう。
ぜひ、あらためて、
日常の中の生活習慣を、見直してみてください。
「ご自宅の中から進められる受験対策」について、
まだまだ、気をつけていきたいことがありますから、
順番に、ご紹介していきますね。
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