「聞く姿勢」は、日常の会話から。
今回は、お教室の授業を受ける際や、模試や試験本番でも大切になってくる「聞く力」について触れたいと思います。
1年の中で、「急に成長する」お子さまたち
年間を通して、同じお子さまたちと関わっていると、
途中で、「グッと伸びる」という瞬間を、たくさん目にします。
初めは、活発な周りのお子さまと比べて、どちらかというと控えめで目立たなくて、
課題や問題にも戸惑いがちだったお子さまが、
ある時に、明確に問題の意味を理解して、明快な答えを出せるようになることがあります。
お子さまの「成長」を通り越した「進化」を目の当たりにすると、
その可能性の大きさに、一緒に授業をするこちらまで、ワクワクした気持ちになります。
こうした、驚異的な成長を遂げるお子さまは、ひとりやふたりではないのですが、
お子さまが、爆発的に伸びる前には、ある共通点があるように感じます。
「聞く力」の差が、理解力の差になっていく
急激な成長を遂げるお子さまたちの、その多くが、
成長する一歩手前で、圧倒的に「聞く」ことができるようになっています。
ペーパー問題で、問題の意味に戸惑っているようなお子さまでも、
問題の解説のときに、じっと講師の方を見て、
「話していることを理解しよう」としている姿に、先に気づくことがあります。
お子さまの「聞く姿勢」の変化に気がついて、遅れること数ヶ月。
いつの間にか、ペーパーも制作も、口頭試問でも、明らかな力がついているようになっています。
授業をしっかり聞くようになって、理解力が上がり、
お約束をしっかり聞くことができるようになって、制作や口頭試問、行動観察の精度も上が流ようになります。
「正しく聞く」ということは、
授業だけでなく、試験本番においても、
指示を聞いて、正しく行動するためにも、必要です。
学ぶ力を伸ばすためには、まず「聞く力」を伸ばすことが大切です。
「聞く力」を伸ばすために、ご自宅でできること。
学びを飛躍させる「聞く力」を伸ばすために、ご家庭でできることをご紹介します。
①「お話の内容理解」の問題に取り組む
「集中して聞く」課題に、定期的に取り組むことは、
「聞く力」を鍛えるために重要なトレーニングです。
「お話の内容理解」は、毎晩、寝る前に1話を、継続できるのがベストです。
設問に取り組むのでなくとも、絵本や昔話の「読み聞かせ」でもよいでしょう。
②日常生活における「会話」を充実させる
「聞く姿勢」は、日常の生活の中でも、身につけていくことができます。
そして、日常生活において聞く姿勢が身につく場面とは、
お母さまやお父さまが、お子さまに何かを話す時ではありません。
日常生活の中で、「聞く姿勢」が身につくシーン
それは、
お子さまが、お母さまやお父さまにお話をする時です。
お子さまのお話を、じっくり聞く。
それは、日々の生活の中で、常に行うことは、現実的ではないかもしれません。
ですが、それが可能な時は、ぜひ、
お子さまの話「だけ」を、聞く時間をとってみてください。
それは、幼稚園・保育園や、お教室への行き帰りなどの時間かもしれませんし、
お風呂に一緒に入る時間かもしれません。
お子さまの「お話したい」という気持ちを、しっかり受け止めて、じっくりと話を聞いた時、
「聞いてもらえた」という経験が、
「お話は、しっかり聞くものだ」という意識につながります。
「お話は、ちゃんと聞くものです」と伝える前に、
まずは、「お話を聞いてもらう」という経験が、重要になってくるのです。
お話を、集中して聞く、という姿勢を、ぜひ、お母さまやお父さまが、「お手本」として見せてあげてください。
もちろん、四六時中、お話を聞いていられるわけではありません。
お子さまのお話を、「いつも聞くようにしましょう」ということでは、ありません。
タイミングによっては、お話できない時だって、あることでしょう。
その時は、「今は、お話を聞くことができない」というのを、しっかり伝えることも大切です。
「いつだって、お話をしていいわけではない。」ということも、学ぶべきことの一つだからです。
普段の生活から、学ぶための基礎力を身につける。
毎日の、ご家庭での関わりを通して、
お勉強が、グングンと伸びていく力を、身につけていくことができます。
ぜひ、毎日の生活の中で、「聞く」力に、意識を向けてみてください。