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問題のレベル選びについて。

本日は、毎日のペーパー学習における

「問題の選び方・組み立て方」

について、書いていきます。

 

ある意味では、小学校以降の学習にも通じる話です。

 

 

先日、ご家庭でのペーパー学習の問題構成について、ご相談をいただきました。

 

そこで、あがった話題として、

 

小学校受験に向けて、本番よりも難しいハイレベルな問題に取り組んでおくことは、

本番の問題を簡単に解くために有効であるか、否か

 

という話題がありましたので、

本日は、「あえて難しい問題に取り組むことの是非」について書きます。

 

 

まず結論からお伝えすると、

難しい問題に取り組むことは、「効果的でない場合が多い」です。

 

その根拠を説明する前に、

「あえて難しい問題に取り組む」ことの目的・意図を確認すると、

それは、「大きめに負荷をかけることで成長する」という考え方によるものであることがわかりました。

 

たとえば、筋力トレーニングをする際に、

重いものでトレーニングをすると、

もとの重さになったときに、軽く感じてより力が発揮できる

という考え方だそうです。

 

確かに、重いものを持った後では、

普段、「重い」と感じていたものも、軽く感じるような気もします。

 

ペーパー問題も、

難しい問題に取り組んだ後には、今の問題を簡単に解くことができるのでしょうか?

 

 

答えは、

「必ずしも、そうとは言い切れない」

あるいは、「そうではない方が、むしろ多い」

というのが正解なのではないかと思います。

 

 

と、いうのも、

先ほどの筋力トレーニングの例え話は、

非常に限定的な状況下での話を言っているに過ぎないからです。

 

 

「難しい問題に取り組んだ方が、力がつく」

というのは、

「筋トレをする際に、重いものを持った方が力がつく」

というのと同じような考え方のようにも感じます。

 

ですが、

当の筋トレそのものが、

「持ち上げるものが重ければ重いほど力がつく」ものではありません。

 

(細かい話は専門家の方にゆずりますが、

筋トレの際に効果を発揮するのは、「自分が持ち上げられる限界の重さ」までで、

それよりも重いものであれば、どれだけ重かったとしても効果は変わりません。

たとえば、ベンチプレスで60kgを上げるのが精一杯の人にとって、その力を61kgに上げるためには、60kgの重さでトレーニングをすることが、一番効果的で、80kgのものを挙げようとしても、100kgのものを挙げようとしても、その効果は変わらないどころか、60kgの重さでトレーニングをするよりもトレーニングの効果は上がらない、そうです。)

 

学習でも、同じようなことは言えるでしょう。

 

いくら、難しい問題に取り組んだとしても、

その問題の理解ができるだけの下地ができている状態でなければ、

その難しい問題は、「解くこともできなければ、理解することもできない」問題になるため、

無力感だけを与えてしまう問題である、ということになります。

 

過去問のレベルと比べて、簡単であるか、難しい問題であるか、は関係なく、

その問題について、お子さまが理解できる状態であるかどうか、が重要です。

 

お子さまがその問題の理解をできていなかったとしたら、

問題の難易度は高すぎる、ということになります。

 

そういった学習は、いくらパターンでこなしても(そして、なんとなく正解できるようになったように見えても)、

実際の理解が追いついていないため、

時間がたったり、違う角度から問題に取り組む機会があったときに、まったく通用しない、

ということにも、なりかねません。

 

 

難しい問題をやらせると、

「こんなハイレベルな問題に正解できているってすごい。」

(あるいは、「こんなハイレベルな問題に取り組んでいるだけですごい。」)

となりがちですが、

理解していないでパターンで手を動かしているだけであれば、効果は薄いです。

 

下手をすると、

基本レベルの問題すら理解できていないのに、

難しい問題と比べて簡単そうだから、と油断までして、

みごとに間違えてしまう、

といったことも起こりかねません。

 

 

大切なのは、

世間の問題集が言うところの「標準」や「ハイレベル」の難易度ランクではなく、

その問題が、お子さまの実力にピッタリあっているかどうか、です。

 

そして、

お子さまの理解にあっているかどうか、をはかるためには、

問題に取り組んで、答え合わせをした後に、

「この問題って、どうやって考えたら正解にできるのかなあ」と聞いてみて、

仮に言葉足らずあったとしても、自分の言葉で説明しようとできるかどうか、

が目安になります。

 

お子さまが、問題の解き方を説明できない、

あるいは、言葉で説明できなくとも、実際に手を動かして再現できていないときは、

その問題は、「理解が曖昧」「まったく理解できていない」問題と言うことになります。

 

そういった問題に、時々取り組んで、じっくり考えてみる機会も重要ですが、

基本的には、「理解して、説明できる問題」に、どれだけ取り組めるかが、効果的な学習方法となります。

 

その日、取り組むペーパー問題の、少なくとも8割程度は、

理解した上で、手を動かして解ける問題を選択すると良いでしょう。

 

理解ができていない難しい問題ばかりに取り組んでいると、

そのうち、勉強嫌いになってしまう危険性もあるので注意が必要です。

 

難しい問題に、どんどん取り組ませたくなる気持ちも、分からなくはないですが、

適切なレベルの問題を、ちょうど良い量だけ提示することで、お子さまの力はどんどん伸びます。

 

進みが遅く感じても、

「コツコツ」が、実は1番の近道です。

 

今日の「できた!」を導けるように、

問題を選択していってください。

 

11月に入ってからも、

国立小学校受験「集中講習」を開催します。


今までの学習の総仕上げをしたい方、苦手分野を克服したい方、
最後の追い込みをかけたい方、いつもと違う環境で取組みたい方、
仕上がりに不安が残る方、

ぜひご参加ください。
試験本番でお子さまが自信をもって100%の力をだしきれる
ように全力でサポートいたします。    

 

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■日程:11/9(土)10:00~11:30
■会場:日本児童教育専門学校     
    〒169-0075 新宿区高田馬場1-32-15
■内容:国立小全般(各回異なる内容・単発申込可能
■費用:7,000円 (事前振込)

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■会場:そろばんToz四ツ谷(旧:木原珠算学校)
    〒160-0008 新宿区三栄町25
■内容:学芸大附属小金井小学校対策
■費用:7,000円 (事前振込)

 

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お申込は、

今すぐです。

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■会場:日本児童教育専門学校     
    〒169-0075 新宿区高田馬場1-32-15
■内容:筑波大学附属小学校重点指導 3名限定
■費用:9,000円 (事前振込)
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これまでの学習の、最後の総仕上げとして!

皆様のお子さまとお会いできるのを、楽しみにしています。

 

 

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