身の回りには、たくさんの「なんで?」「どうして?」があふれています。
「なんで、雪は冬にしか降らないの?」
「どうして、お風呂の水は下の方から冷たくなるの?」
「なぜ、ロウソクは燃えたら短くなるの?」
「なんで、……?」
「どうして、……?」
子どもと関わる方であれば、
たくさんの、無邪気な「なぜ?」を、受けることでしょう。
子どもからの「なぜ?」に、あなたなら、どのように答えるでしょうか。
「そんなこと、どうでもいいじゃない!」と、質問を拒絶しますか?
「そういう風に決まっているのよ。」という一言で、決着をつけますか?
「それはね、こういうことなんだよ。」と、詳しく説明をしてみますか?
もちろん、時と場合によって、その対応は違ってくるでしょう。
そんな中で、子どもたちの知的好奇心を刺激して、「自ら学ぶ」姿勢を育むための答え方として、
可能な時は、このように答えられるようにしたいなと、心がけていることがあります。
それは、
「う〜ん、なんでだと思う?」
と、逆に質問をする、という答え方です。
世の中の疑問には、すぐに答えが出ないこともたくさんあります。
また、答えを教えてもらえないことだって、実社会では、よくあることです。
そういった疑問や課題に直面した時に、
答えを探すことを、すぐに諦めてしまったり、
逆に、安易に出された答えに、すがってしまったり、
答えを教えられないことに、不満と憤り感じるばかり、
ということも、よくあることではないかと思います。
答えが出ない問題に、粘り強く取り組めるかどうかは、
「知の基礎体力」であると考えています。
湧き出た疑問を、インスタントに片付けるのではなく、
「じっくり時間をかけて、一緒に考える」ということができたら、
その疑問は、より強く心に残り、また記憶にも残るのではないでしょうか。
そうやって、その時、その時の興味におうじて、深掘りしながら学ぶという姿勢を、
親子で、作っていくことは、
後々の、自発的学習や、学びの習慣化にも、繋がると考えています。
幼児期から、学びの基礎体力を身につけていくことは、
生涯を通じて学ぶ上での、かけがえのない財産と、なっていくことでしょう。
もちろん、いつでも、どこでも「なぜ?」と聞いていいわけでは、ありません。
先生が説明をしている時や、他のお友達がお話をしているときに、
「なぜ?」と口を挟むことをしても良いかどうかは、
考えて判断する必要があるでしょう。
時と場面を考える必要はあるものの、
少しでもたくさんの「なぜ?」について考えていける習慣を、作っていけるといいな、と思います。
ご家庭と連携しながら、子どもたちと、学びの楽しさや、新しい「できる」を発見する楽しさ、
挑戦して限界突破する体験を、一緒に積んでいけるようにしたい。
そう、願っています。